藤井正弘の血統トピック

【セントライト記念】種付け減オルフェ産駒 復活ののろしを

[ 2019年9月12日 05:30 ]

 近日中に公表される本年度の社台スタリオンステーションけい養種牡馬の種付け頭数で衝撃的だったのは、種牡馬生活6年目を迎えたオルフェーヴルの失速。小社調べで前年比84頭減の52頭と、256頭のキャリアハイを記録した15年のおよそ5分の1まで減少してしまったのである。

 昨年の種付けシーズン最中に初年度産駒エポカドーロが皐月賞を制してダービーで2着に入り、2歳女王ラッキーライラックも桜花賞2着、オークス3着と、牡牝のクラシックで存在感を示したことから、今年は反騰があるのではとさえ予想していただけに、その数字を見た際には我が目を疑った。結局、血統マーケットは今年400万円に設定された交配料が遺伝面での振れ幅の大きさに見合わないというシビアな値踏みを下したわけだが、健康面の不安によるものでなかったことは救いだろう。交配料の見直しとともに現有勢力の奮起があれば、来シーズンのV字回復の可能性は十分に残されている。

 セントライト記念には前記15年に種付けされた現3歳161頭の血統登録産駒の中からオセアグレイト、タガノディアマンテ、エングレーバーのエントリーがある。オルフェーヴルの父ステイゴールドは過去10年で3頭の優勝馬(09年ナカヤマフェスタ、11年フェイトフルウォー、12年フェノーメノ)を送り出したVIP血脈。初代3冠馬の名を冠した菊花賞トライアルで、最新の3冠馬に復活ののろしを上げてもらおう。(サラブレッド血統センター)

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