藤井正弘の血統トピック

キンカメ後継へトゥザワールドなど3頭

[ 2019年8月15日 05:30 ]

 【(10)トゥザワールド】 2011年生まれ 鹿毛 安平産 父キングカメハメハ、母トゥザヴィクトリー(母の父サンデーサイレンス)日本、オーストラリアで12戦4勝 主な勝ち鞍は弥生賞 2歳産駒86頭。

 日本ダービー馬を父に、エリザベス女王杯勝ち馬を母に持つエリート血統。未勝利から弥生賞まで4連勝の快進撃で皐月賞では1番人気の支持を集めた。その皐月賞で2着に敗れ、以後も勝ち鞍を挙げることはできなかったが、有馬記念で女傑ジェンティルドンナに0秒1差まで迫り、4歳時のオーストラリア遠征でも芝2400メートルのザBMWで2着入線。史上唯一のドバイワールドC連対牝馬でもある母譲りの環境適応力を示した。全兄トゥザグローリー同様、遺伝的な信頼性の高さがキングカメハメハ後継の過当競争を勝ち抜く武器となる。

 【(11)ハタノヴァンクール】 2009年生まれ 栗毛 日高産 父キングカメハメハ、母ハタノプリエ(母の父ブライアンズタイム)中央、地方で17戦7勝 主な勝ち鞍はジャパンダートダービー、川崎記念 2歳産駒16頭。

 父の産駒ではホッコータルマエに次ぐダート特化の大物。母の父ブライアンズタイム、祖母の父サンデーサイレンス、3代母の父ノーザンテーストという大種牡馬“全部乗せ”の血統構成は壮観で、当たれば大きい一発長打型だろう。

 【(12)タイセイレジェンド】 2007年生まれ 栗毛 安平産 父キングカメハメハ、母シャープキック(母の父メジロマックイーン)中央、UAE、地方で42戦9勝 主な勝ち鞍はJBCスプリント、東京盃 2歳産駒18頭。

 母の父メジロマックイーンのG1級ウイナーでは本馬だけが“非ステイゴールド産駒”。競走馬としては父の影響が色濃く出たが、生産部門ではスタミナ資質が隔世遺伝する可能性も。

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