藤井正弘の血統トピック

最強のディープDNA受け継ぐスピルバーグなど3頭

[ 2019年8月1日 05:30 ]

 【新種牡馬紹介(6)スピルバーグ】2009年生まれ 鹿毛 千歳産 父ディープインパクト、母プリンセスオリビア(母の父リシウス)日本、英で18戦6勝 主な勝ち鞍は天皇賞・秋 2歳産駒69頭。

 全6勝を挙げた東京コースのスペシャリスト。唯一のグレード勝ちは亡き父が現役時に走る機会のなかった秋の天皇賞で、同期の3冠牝馬ジェンティルドンナを直線一気に差し切り、中距離ランナーとしての高い資質を実証した。続くジャパンCでも直線勝負に徹して3着入線。ディープインパクト産駒きってのオールラウンダーだったトーセンラーの全弟だけに、種牡馬としては万能型にモデルチェンジする可能性大だ。

 【(7)ワールドエース】2009年生まれ 鹿毛 安平産 父ディープインパクト、母マンデラ(母の父アカテナンゴ)日本、香港、豪で17戦4勝 主な勝ち鞍はマイラーズC、きさらぎ賞 2歳産駒86頭。

 ディープインパクト第2世代のエースと目された大器。1番人気のダービーで4着に敗れた後、屈腱炎を発症して素質全開には至らなかったが、5歳時のマイラーズCレコード勝ちで潜在能力の一端を示した。母系に蓄積されたドイツ血統には、生産部門で雑種強勢的な効果が期待できる。大物はステイヤータイプから現れるかもしれない。

 【(8)ヴァンセンヌ】2009年生まれ 鹿毛 白老産 父ディープインパクト、母フラワーパーク(母の父ニホンピロウイナー)中央で16戦6勝 主な勝ち鞍は東京新聞杯 2歳産駒40頭。

 母が内国産血統のチャンピオンスプリンターで、父の後継としてはユニークな存在。ディープインパクト父系の泣きどころである短距離部門進出の隠し玉だ。(サラブレッド血統センター)

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