藤井正弘の血統トピック

リアルインパクト ディープの後継狙う

[ 2019年7月25日 05:30 ]

 【新種牡馬紹介(5)リアルインパクト】2008年生まれ 鹿毛 安平産 父ディープインパクト、母トキオリアリティー(母の父メドウレイク)日本、豪で30戦5勝 主な勝ち鞍は安田記念、ジョージライダーS、阪神C2回 2歳産駒93頭。

 競走条件が3歳以上に変更された96年以降のG1安田記念を制した唯一の3歳馬。父のディープインパクトにとっては初の非世代限定G1勝ち馬となった。その後は2年半に及ぶグレードレース13連敗を記録したが、5歳時と6歳時に阪神Cを連覇し、ドンカスターマイルに照準を合わせた7歳春のオーストラリア遠征で前哨戦のジョージライダーSを逃げ切って2度目のG1制覇。本番のドンカスターマイルでも2着を確保とフィジカル面のキープ力とメンタル面の環境適応力の高さを示した。

 国内外で30戦の現役生活を通して1800メートル超の距離を走らなかったMコラムのスペシャリストで、マイラー製造サイヤーとしての父の高性能をストレートに受け継いでいるのは確か。ちなみに最新の安田記念勝ち馬インディチャンプは甥(おい)にあたり、マイラー属性と耐久性に関しては母系の影響も小さくないのだろう。後発世代に遅れての種牡馬デビューとなったが、ディープインパクト系の“長男”ともいえる初年度産駒の出世頭。同様の立場だったフジキセキがサンデーサイレンス後継種牡馬群の中で果たした役割を担うことになるように思う。(サラブレッド血統センター)

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