藤井正弘の血統トピック

【オークス】同族抑えジェネシス姉妹2週連続Vだ

[ 2019年5月16日 05:30 ]

 今年のオークスにはG1級勝ち馬の妹が6頭エントリーしている。他にG2、G3勝ち馬の妹が各1頭。出走が確定している16頭の半分が重賞勝ち馬の妹ということになる。繁殖牝馬の質的向上に加え、血統に潜在する資質を引き出す生産スキルの進歩を実感させられる“超良血オークス”だ。

 冒頭に挙げた6頭のG1シスターズの中でも鮮度という点で突出しているのがクロノジェネシス。12日のヴィクトリアマイルでG1初制覇を果たしたノームコアの1歳違いの半妹である。

 立て続けに2頭のグレード牝馬を生んだ母のクロノロジストは、4歳牝馬特別・西など重賞4勝を挙げたフサイチエアデールのめいにあたる。ちなみにフサイチエアデールは朝日杯フューチュリティS勝ちの2歳王者フサイチリシャールの母であり、そのフサイチリシャールの13歳違いの妹がビーチサンバ。2歳時から常に重賞戦線でしのぎを削ってきたライバルは、クロノジェネシスにとって母のいとこにあたる同族でもあるわけだ。

 凱旋門賞馬である父バゴが送り出した唯一のG1勝ち馬は、初年度産駒の菊花賞馬ビッグウィーク。オークスでは同じく初世代の桜花賞2着馬オウケンサクラが5着に踏ん張った。距離延長への耐性は十分。“姉妹連続”も大いにあり得る。(サラブレッド血統センター)

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