藤井正弘の血統トピック

【大阪杯】後半勝負型ワグネリアンが“ジンクス”破る

[ 2019年3月28日 05:30 ]

 種牡馬ディープインパクトが送り出したクラシックホースは第1世代の桜花賞馬マルセリーナを皮切りに現4歳までの8世代で計14頭。英2000ギニーのサクソンウォリアー、仏1000ギニーのビューティーパーラー、仏ダービーのスタディオブマンを加えると17頭となる。

 この中で後に非世代限定のG1を勝った馬は、第2世代の3冠牝馬ジェンティルドンナ(ドバイシーマクラシック、ジャパンC2回、有馬記念)と第6世代の菊花賞馬サトノダイヤモンド(有馬記念)の2頭。サトノダイヤモンドの有馬記念制覇は3歳時だった。つまり、国内外で10頭を数えるディープインパクト産駒の牡馬クラシックウイナーは4歳以降、まだ一度もG1を勝っていないということになるわけだ。

 大阪杯では16年のダービー馬マカヒキ、17年の皐月賞馬アルアイン、そして昨年のダービー馬ワグネリアンの3頭が“ジンクス”破りに挑む。中でも注目すべきは6カ月の休み明けで異世代との初対戦を迎えるワグネリアンだろう。

 ワグネリアンの祖母ブロードアピールは追い込み一手の個性派として鳴らした名牝だが、競走生活も同じく“後半勝負型”で、グレード初勝利は6歳2月のシルクロードS。以後8歳1月のガーネットSまでの2年間で重賞6勝を積み上げた。そのタフネスと成長力は孫にもきっと受け継がれているはずだ。(サラブレッド血統センター)

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