藤井正弘の血統トピック

【共同通信杯】格負けなしキングリーが道開く

[ 2019年2月7日 05:30 ]

 無敗の2歳王者アドマイヤマーズが共同通信杯で始動する。朝日杯フューチュリティS優勝馬の出走は05年フサイチリシャール以来で、その前が旧朝日杯3歳S当時の94年ナリタブライアンだからかなり珍しい。ダービーに向けての東京コースの経験値を重視した陣営の深謀遠慮だろう。

 世代最強馬の東上でふるいにかけられた感じのエントリーは、少数精鋭の7頭となった。中でも新馬、特別連勝中のダノンキングリーにとってはクラシックの展望を開く正念場だ。

 ダノンキングリーはJBCスプリントなどダートグレード9勝を挙げた快足(外)ダノンレジェンド(父マッチョウノ)の6歳違いの半弟。持ち込みの半兄ダノングッド(父イルーシヴクオリティ)も同じくスプリンターで、この兄2頭が示したダートでの速力はBCジュヴェナイルフィリーズ勝ちの米2歳牝馬チャンピオンである祖母カレッシング由来の資質といえる。

 母のマイグッドネスは輸入後、5年連続でディープインパクトと交配(14、17年は不受胎)された。全姉ミッキーグッドネスは3勝、全兄ミッキーマインドは1勝と伸び悩んだが、配合の方向性は明確で、日本ダービー馬キズナから仏ダービー馬スタディオブマンまで国内外で7頭のG1勝ち馬を生み出した最強ニックスへのこだわりだろう。4年前の覇者リアルスティールも同じ「ディープインパクト×ストームキャット」の配合。グレード初挑戦でも血統的な格負けはない。(サラブレッド血統センター)

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