藤井正弘の血統トピック

ディープ牙城脅かすカナロア

[ 2019年1月3日 05:30 ]

 18年の各種サイヤーランキングが確定した。中央・地方合算による国内総合リーディングは7年連続のディープインパクト。82〜88年のノーザンテーストに並ぶ国内2番目の長期政権(日本記録はサンデーサイレンスの13年連続)となった。獲得賞金69億2671万2000円は前年比約10億円増で、こちらも7年連続2位のキングカメハメハにつけた31億円余の差は過去最大だった。2歳部門も3年連続8度目のディープインパクト。史上初めて3頭のグレード勝ち牝馬を送り出すなど47頭の勝ち馬が計55勝を挙げ、キャリアハイだった前年に肉薄する6億9981万1000円を稼ぎ出している。

 一方、総合リーディング奪還は難しくなってきたキングカメハメハだが、自身の目減り分はロードカナロア(7位)、ルーラーシップ(9位)の後継二枚看板が完全に補完している。ちなみに自身とともに複数の後継種牡馬がベスト10入りを果たしたのは08年7位のサンデーサイレンス(1位アグネスタキオン、2位フジキセキ、4位ダンスインザダーク、9位マンハッタンカフェ)以来。ロードカナロアの獲得賞金24億4275万4000円は、95年サンデーサイレンスの25億1717万9000円、11年ディープインパクトの24億8904万8000円に次ぐ稼働2世代のセカンドクロップサイヤー歴代3位の記録である。早ければ今年にもディープインパクトの王座を脅かすことになるだろう。 (サラブレッド血統センター)

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