藤井正弘の血統トピック

ケープブランコ産駒 晩成型で真価発揮は古馬戦線か

[ 2018年8月22日 05:30 ]

 【新種牡馬紹介(7)ケープブランコ】2007年生まれ 栗毛 愛国産 父ガリレオ、母ローレルディライト(母の父プリシディアム)愛・英・仏・UAE・北米で15戦9勝 主な勝ち鞍は愛ダービー、アーリントンミリオン、マンノウォーS 2歳産駒93頭。

 ガリレオ直系初の輸入種牡馬。4歳時にG13連勝を飾り、北米芝牡馬チャンピオンに上り詰めた大物だが、シャトル供用で残してきた3世代の産駒からは今のところグレード勝ち馬が出ていない。93頭を数える国産初世代もいまだ中央未勝利。血統的には晩成型で、産駒も真価発揮は古馬戦線だろうが、サドラーズウェルズ〜ガリレオと、父系2代にわたる日本競馬への苦手意識はそう簡単に払拭(ふっしょく)できないかもしれない。

 【新種牡馬紹介(8)トーセンジョーダン】2006年生まれ 鹿毛 早来産 父ジャングルポケット、母エヴリウィスパー(母の父ノーザンテースト)中央で30戦9勝 主な勝ち鞍は天皇賞(秋)、札幌記念、AJC杯 2歳産駒74頭。

 芝2000メートル1分56秒1の日本レコードホルダー。大レコードを樹立した秋の天皇賞が唯一のG1タイトルだがジャパンCで勝ち馬と同タイムの惜敗が2回あり、春の天皇賞でも2着に入線している。牝馬優位の時代にあって貴重な牡馬の強豪だった。初動が鈍かった産駒も18日の小倉戦でアズマヘリテージが待望の新馬勝ち。トニービン父系の遺伝面での勝負強さはカンパニーやオウケンブルースリによって実証されている。種牡馬としても東京コースでの長打を期待したい。(サラブレッド血統センター)

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