藤井正弘の血統トピック

牝馬次第でクラシック級も望めるロードカナロア

[ 2017年7月26日 05:30 ]

 【新種牡馬紹介 ロードカナロア】2008年生まれ 鹿毛 新ひだか産 父キングカメハメハ、母レディブラッサム(母の父ストームキャット)日本、香港で19戦13勝 主な勝ち鞍は香港スプリント(2回)、スプリンターズS(2回)、安田記念、高松宮記念 2歳産駒180頭。

 日本調教馬として初の香港スプリント制覇を果たすなど、国内外のG1で6勝を挙げたスピードスターで、2013年度JRA賞では1998年のタイキシャトル以来、史上2頭目となる年度代表馬と最優秀短距離馬のダブル受賞の栄誉に輝いた。同年の世界ランキングで獲得した128ポンドのレーティングはS(短距離)コラムにおける日本調教馬の歴代最高値。紛れもなく国産スプリンターのスタンダードといえる存在である。

 日本ダービー馬にしてNHKマイルC優勝馬という父キングカメハメハは、種牡馬としてはダート部門も制圧した万能血脈。強烈な自己主張だけでなく、時には交配相手の色に染まるカメレオン的な属性がミスタープロスペクター父系の生命力を支えている。本馬が発揮したスピード能力の源泉は恐らく母の父ストームキャット。自身がそうだったように、産駒もまた母系の長所を積極的に取り込むものと思われる。好相性が予想されるディープインパクト牝馬との交配ではクラシックタイプの出現もあるだろう。(サラブレッド血統センター)

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