藤井正弘の血統トピック

【函館2歳S】5頭も参戦!最高の船出ニューサイヤー勢

[ 2017年7月19日 05:30 ]

 夏季恒例の新種牡馬紹介。集中連載の第1回は統計面から本年度のルーキーを俯瞰(ふかん)する。

 国内供用による初世代が今年、競走年齢となる2歳を迎えた種牡馬=ファーストシーズンサイヤーは前年比5頭増の30頭。産駒数の合計は1158頭で、2歳世代血統登録産駒の総数6809頭に占める割合は17.0%となる。2歳馬のおよそ6頭に1頭が新種牡馬の産駒という計算が成り立つわけだが、今週の函館2歳Sでは道営から参戦のエスポワールシチー産駒ヤマノファイトを含めエントリー17頭中5頭までを占めている。近年最高のスタートダッシュといっていいだろう。

 父系別ではサンデーサイレンス系を軸としたヘイルトゥリーズン系が過半数の16頭で、以下、ミスタープロスペクター系9頭、ノーザンダンサー系4頭、そして今世紀初登場の“希少種”ブランドフォード系1頭。最多180頭の血統登録産駒を擁するロードカナロア(ミスタープロスペクター系)を筆頭に各系統に産駒数3桁の人気種牡馬が分散しており血統面のバリエーションは確保されている。

 くしくも同期の種牡馬デビューとなった3世代の日本ダービー馬など、国内外のG1勝ち馬11頭という今年のラインアップは、まぎれもなく史上最高級のスター軍団。あらゆる分野での世代交代を促すことになりそうだ。(サラブレッド血統センター)

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