菜七子　リベンジ期す　英シャーガーCで「世界選抜」に選出

ロンドン入りした藤田菜七子（撮影・平松さとし）

　【競馬人生劇場・平松さとし】現地10日に英アスコット競馬場でシャーガーCが行われる。世界各国からジョッキーが集められ、複数のレースに騎乗。着順に応じたポイントで団体戦と個人戦の優勝を争う。いわば英国版ワールドオールスタージョッキーズだ。

　団体戦は各3人からなる「英愛選抜」「欧州選抜」「世界選抜」「女性選抜」の4チーム。今年は日本から藤田菜七子騎手が選出されたが「女性選抜」ではなく「世界選抜」に選ばれた。今回は初めて「世界選抜」3人全員が皆、女性騎手。男女6人ずつで覇を競う。

　藤田菜七子騎手は過去にも英国やアブダビ、サウジアラビア、スペインなどで騎乗をしている。印象に残っているのはスウェーデンでの招待レース。19年6月30日に行われたウィメンジョッキーズワールドカップに選出された彼女は対象5レースで2勝。他に2着もあり、見事にシリーズの優勝を飾ってみせた。

　「海外ではなかなか結果を残せなかったので、本当にうれしいです」

　表彰された彼女はナナコスマイルを見せてそう語った。この活躍もあって同年にはシャーガーCにも選ばれた。こちらでは勝てなかったが“史上最年少でのシャーガーC参戦！！”と紹介されると、場内を埋めた本場のファンからやんやの大歓声を浴びていた。今回は7日朝に日本をたち、現在は宣伝用のイベントに参加しつつ、レースへ向け英気を養っている。

　5年前の初参戦の際にはレース後に「初めてのアスコット競馬場で日本とは違う地盤の柔らかさを感じる馬場に少し戸惑いました」半ば驚きの表情で語っていた。「今回は2度目の参戦ですし、前回より経験を積んできたのでリベンジできるように頑張ります」。きょう9日が27歳誕生日の藤田騎手。朗報を日本へ届けられるよう応援したい。　（フリーライター）