【関屋記念】ウインカーネリアン　破竹3連勝で重賞初V、蹄葉炎乗り越え悲願達成

＜新潟11R・関屋記念＞直線抜け出し3連勝で重賞初制覇を飾った三浦騎乗のウインカーネリアン（中央）右は2着のシュリ（撮影・西川祐介）
Photo By スポニチ

　新潟競馬場で14日行われたサマーマイルシリーズ第3戦「第57回関屋記念」はウインカーネリアンが破竹の3連勝で重賞初V。JRA重賞での1番人気の連敗を18で止めた。

　殊勲のウインカーネリアンと三浦を、鹿戸師は両手を叩いて迎えた。競走馬にとって死に至る病でもある蹄葉炎を1年の休養を経て克服。危機を乗り越えてつかんだタイトル。陣営には格別の喜びがあった。「競走馬として戻って来られるか分からない状況から、さらにパワーアップして帰ってきてくれた。馬の素質を邪魔しないよう、いいところだけを伸ばそうと、レースにも調教にも乗ってきた。この馬には感謝しかない」。全7勝の手綱を取ってきた三浦はしみじみと語り、愛馬の首筋をなでた。

　レース運びも完璧だった。逃げたシュリを番手でマーク。直線残り200メートルで先頭に立ち、後続を寄せ付けなかった。「スムーズなレースで安心して見ていられた。強かった」と鹿戸師。「脚元の不安で随分、苦労したが、皇成も付きっきりで調教してくれて、ここまで来られた。本当にうれしい」と喜びをかみしめた。開業した08年にジャパンCを制した、かつての管理馬スクリーンヒーロー産駒での重賞初V。「感慨深いものがある。弟子（所属）の皇成で勝てたのも良かった」と笑みを浮かべた。

　復帰2戦目から3連勝で重賞初V。サマーマイルシリーズも米子Sからの連勝で18ポイントとし、総合Vへ王手をかけた。今後について鹿戸師は「暑い中、頑張ってきたので、馬と相談しながら」とした上で「秋はさらに大きい舞台で」とG1挑戦を示唆した。長く暗いトンネルを抜け、曇り空の長い直線で手にした初タイトル。その先には光り輝くG1ロードが続いている。

　◆ウインカーネリアン　父スクリーンヒーロー　母コスモクリスタル（母の父マイネルラヴ）17年4月16日生まれ　牡5歳　美浦・鹿戸厩舎所属　馬主・ウイン　生産者・北海道新冠町のコスモヴューファーム　戦績18戦7勝（重賞初勝利）　総獲得賞金1億7564万円　馬名の由来は冠名＋宝石名。

　【関屋記念アラカルト】

　☆騎手＆調教師　三浦のJRA重賞勝利は昨年カペラS（ダンシングプリンス）以来で通算17勝目。13年から10年連続重賞V。鹿戸師は昨年有馬記念（エフフォーリア）以来で通算12勝目。

　☆種牡馬　スクリーンヒーロー産駒のJRA重賞勝利は毎日杯（ピースオブエイト）以来で今年2勝目、通算20勝目。