【関屋記念】イルーシヴパンサー 新パートナー岩田望を背に悠々併入!「反応も凄く速い」

[ 2022年8月11日 05:30 ]

併せて追い切る岩田望騎乗のイルーシヴパンサー(右)(撮影・西川祐介)
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 サマーマイルシリーズ第3戦「第57回関屋記念」の最終追いが10日、東西トレセンで行われた。美浦では安田記念8着のイルーシヴパンサーが貫禄の併入。今年全国リーディング4位(関西2位)と躍進著しい新コンビ・岩田望来(22=栗東・藤原)も絶賛。秋のG1再進出に向け、2年前の夏に新馬Vを飾った思い出の新潟マイルで必勝態勢だ。

 心機一転。イルーシヴパンサーが新パートナー岩田望を背に快走した。Wコースでルークズネスト(4歳オープン)が5馬身先行。イルーシヴもしっかり折り合いをつけ、直線で内に入った。相手も昨春ファルコンSを勝った実力馬。直線入り口の手応えこそ劣勢だったが、鞍上が軽く促した程度でギアが瞬時に上がった。体を並べて悠々とゴール。6F81秒1~1F12秒0(強め)。暑い太陽に負けず、躍動感たっぷりだ。

 岩田望は日焼けした顔をほころばせた。「凄くいい馬。操縦性がいい。反応も凄く速い。手前が替わらなかった以外、先生(久保田師)の指示通りに進められた。このひと追いでバランスも良くなるはず。ガラッと変わると思います」

 2年前の8月15日。関屋記念と同じ新潟マイルで1番人気で新馬V。昨夏東京1勝クラスから2月東京新聞杯まで破竹4連勝。前走・安田記念(8着)は1番人気に支持を受けた。結果は超スローも災いし、メンバー最速タイの上がり3F32秒6も届かず。久保田師は「動くに動けないところに入ってしまったが、最後は伸びた。地力を感じた」と敗戦の中に収穫も得た。

 夏休みは取らず、ひと足早い始動は“実りの秋”のため。現在の収得賞金(競走条件を区分するための賞金)は4450万円。賞金別定の関屋記念で他の有力馬より軽い56キロで出られる理由は、裏を返せば、オープン馬としては稼いでいないから。このまま秋を迎えてもG1に出られる保証はない。指揮官は「しっかり賞金を積み重ねたい。秋はマイルCS(11月20日、阪神)に行きたいと思っているので。新潟は経験しているし、暑さにも耐えてくれている」と期待を込める。

 美浦に駆けつけた岩田望は、11日は北海道・門別(ブリーダーズGCのハギノリュクス騎乗)へ。週末13日は小倉、14日は新潟と“日本縦断”の大転戦。アイビスSD当日の7月31日に新潟で1日4勝の固め打ちを演じた岩田望は「印象通りで切れる感じ。チャンスを生かしたい」と目を輝かせた。新パートナーが一発回答なら、秋のマイル戦線の勢力図が確実に変わる。

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2022年8月11日のニュース