聖奈 ホリプロとマネジメント契約、芸能界老舗が競技に集中できる環境づくりサポート

[ 2022年8月9日 05:30 ]

ホリプロとマネジメント契約を結んだ今村

 今年3月にデビューしたJRA騎手の今村聖奈(18=寺島厩舎所属)が芸能事務所ホリプロとマネジメント契約を結んだ。8日、ホリプロが発表した。新人騎手トップの27勝(8日現在、地方競馬での勝利含む)を挙げ、史上5人目の重賞初騎乗Vの快挙を飾ったスーパールーキーは、競馬に専念する環境を整えてさらなる飛躍を誓った。

 綾瀬はるか、石原さとみ、竹内涼真、大御所の和田アキ子が所属しているホリプロには、スポーツ文化部がある。ボクシングの井上尚弥、Jリーグの槙野智章(神戸)ら多くの一流アスリートが所属。今村の先輩となるJRAジョッキーでも、日本ダービー3勝の福永祐一、現在リーディングの川田将雅、先輩女性騎手の藤田菜七子が名を連ねている。今村もホリプロのスポーツ文化部に所属する。

 8日現在、今村はJRA25勝、地方競馬2勝を挙げて新人でトップ。08年三浦皇成(JRA年間91勝)、87年武豊(同69勝)、96年福永祐一(同53勝)らに次ぐペースで勝ち星を積み重ねており、G1騎乗が可能となる31勝まであと4勝。秋競馬ではG1騎乗の可能性も十分の注目株だ。

 今村は「(ホリプロには)尊敬する先輩方も所属されており、とても心強く感じています。ファンの皆さまのご期待に応えるべく、より一層競馬に精進していきます」とコメントした。

 ホリプロ担当者によると、今回の所属は福永の助言があった。

 「今村騎手が福永騎手に、レースのことはもちろん、いろいろと助言を受ける中で、事務所に所属しては、というアドバイスもあったそうです」

 師匠である寺島師、今村本人とホリプロ担当者が会って「双方の気持ちも一致しており、所属はとんとん拍子でまとまりました」と語った。ホリプロとしては「まだ1年目ですから、メディア出演などを積極的にお願いするつもりはありません。競馬に集中できる環境づくりをお手伝いしたいと考えています」と、メディア対応の調整や肖像権管理、テレビ出演やCM契約の窓口など総合的にサポートして、今村が騎乗に集中できるようアシストに徹する構え。老舗芸能事務所のアシストを受けたスーパールーキーは目前のレースに専念。競馬界の頂点を目指していく。

 《エージェントが仲介するのは騎乗のみ》ジョッキーはどの競馬場で騎乗するか、どの馬に騎乗するか、個人で管理する場合と、「騎乗依頼仲介者」と呼ばれる代理人(エージェント)が仲介する場合がある。今村はエージェントと契約しているが、土日で10レース以上に騎乗する売れっ子。連日早朝から調教騎乗、その合間にエージェントと連絡、土曜と日曜は競馬場で騎乗と多忙を極める。一方でエージェントが仲介するのは騎乗に関する件のみで、メディアからの依頼や取材対応は本人に委ねられているため、騎手がメディア対応の窓口を持つこともある。武豊は個人事務所「テイク」を構え、池添謙一や女性騎手として今村の先輩である古川奈穂は「スポーツビズ」に所属している。

 ◇今村 聖奈(いまむら・せいな)2003年(平15)11月28日生まれ、滋賀県出身の18歳。寺島厩舎所属。今年3月にデビューし、同13日阪神8R(ブラビオ)で初勝利。7月3日のCBC賞(テイエムスパーダ)で重賞初騎乗V。JRA通算264戦25勝(8日現在)。地方2勝。1メートル59、47キロ。血液型B。父・康成氏は元騎手で現在、飯田祐厩舎の調教助手。好きな芸能人は新田真剣佑、King&Princeの平野紫耀。特技はボールペン字。

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