【宝塚記念】1枠絶好!(1)オーソリティ晴れで粘り切る

[ 2022年6月24日 05:30 ]

オーソリティ
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 予想の重要ファクターである展開を多角的に検証する春のG1企画「展開王~前か後ろか」。3回目はサウジアラビア→ドバイ遠征で名を売ったオーソリティをピックアップ。良馬場の宝塚記念は“好位組”が近年、断然強い。海外2戦はハナを主張したオーソリティは昨秋ジャパンC(2着)は好位から伸びた自在派でもある。12年優勝の父オルフェーヴルとの父子宝塚記念Vの期待が膨らむ。

 宝塚記念といえば梅雨時。道悪が明暗を分けた年も多い。ただ、今週末は当初の予報と違って好天基調に変わってきた。宝塚記念当日は晴れ時々曇り、降水確率30%で予想最高気温30度。まだ、予断は許さないが良馬場の可能性が高い。さらに昨年同様、京都競馬場改修工事に伴い、開催2週目(通常の宝塚は同4週目)で芝の内寄りの傷みが少ないのもポイントになる。

 良馬場と想定すれば、展開からの浮上候補は案外シンプル。道悪なら、後方から進出して勝った16年マリアライト(最終4コーナー6番手=やや重)の例もあるが、良なら好位組が実は断然強い。能力別格の1番人気オルフェーヴルが後方から突き抜けた12年は特例だ。同年は逃げたネコパンチ(16着)が前半5F58秒4のハイペースでもあった。

 残る過去10年の良馬場施行時5回の優勝馬は全て「最終4コーナーで2~4番手」の好位置にいた。芝の傷みは年によって違うが、雨が降らず高温なら乾きやすいのは道理。阪神内回りの最後の直線は359メートルと長くない。差し&追い込みがソコソコ伸びても不発なのは、好位勢が粘りやすいというレイアウトも大きい。

 で、今年の展開は?大方はパンサラッサの逃げ。天皇賞・春を逃げ切ったタイトルホルダーの栗田師は「絶対逃げなければ(いけない)というわけではありません」と話し、場合によっては2番手か。サウジアラビアのネオムターフC(1着)→ドバイシーマクラシック(3着)で続けてハナを主張したオーソリティの木村師は、あくまでも自在戦を示唆している。「サウジにしてもドバイにしても他に行く馬がいなかった。自身の体調も良かったから張り切って行ったというのもある。逃げなければならないとは全然思っていないです」

 こうなると、隊列は案外すんなり決まる!?パンサラッサが逃げ、前半5F59秒台。それなりに速いが、乱ペースではない。その後ろ辺りで構えるオーソリティが、良馬場時の位置取りでは“絶好位”になる。最初の1コーナー5番手→最終4コーナー2番手で奮闘した昨秋のジャパンC(2着=優勝馬コントレイル)の再現なら、悲願のG1制覇が近づく図式。最内1番枠は同じく2週目開催だった昨年の宝塚記念でユニコーンライオンが2着に粘った絶好枠。継続コンビのルメールが、このチャンスを逃すわけがない。

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2022年6月24日のニュース