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【シンザン記念】ラスール 無理に引っ張らず併入!藤沢和師は最後の大物に「スピードの絶対値が違う」

[ 2022年1月7日 05:30 ]

ゼノヴァース(右)と併せて追い切るラスール(撮影・郡司 修)
Photo By スポニチ

 2代目グランアレグリア襲名!「第56回シンザン記念」(9日、中京)の追い切りが6日、美浦、栗東トレセンで行われ、ラスールが逸材ぶりをアピールした。2月末で70歳定年を迎える藤沢和雄調教師が育てた大型牝馬。クラシックの登竜門を突破して桜花賞へ名乗りを上げる構えだ。

 引退前のレジェンドトレーナーが手掛けた名牝の再来を思わせるスピードと前進気勢。フランス語で「唯一無二」(ラスール)と命名された筋肉マッチョな鹿毛がWコースの上で軽やかに弾む。2馬身先行したゼノヴァース(5歳障害未勝利)に造作もなく内から並びかけた。

 「グランアレグリアみたいにスピードの絶対値が違う馬。走るのが大好きな気性も同じ。15ー15(1F15秒の強めのキャンター)はラスールにとって普通キャンターだから無理に引っ張るな」。この日、所用で厩舎不在の藤沢和師はこんな指示をスタッフに伝えていた。師の言葉通り、まるでキャンターのような身のこなしで併入。父キタサンブラック譲りの頭の高い走法が、加速するとグランアレグリアのように沈み込んだ。「スイッチが入ってもすぐ平常心に戻れるあたりもグランアレグリアに似てます」と語るのが担当の大江原助手。「新馬の時よりも反応が良くなりました。スピードに加えて力強さも出てきました」と絶賛した。

 後続を楽に3馬身半突き放したデビュー戦。「新しいグランアレグリアです」。手綱を取ったルメールが顔を紅潮させている。その傍らで藤沢和師は「久しぶりにルメールに褒めてもらったよ。暴れたことがない馬で扱いやすく、ハンドルも利く」と満足そうに言葉を継いだ。出遅れても労せず好位につけられるスピード、スローペースでも折り合えるコントロール性、ラスト3F11秒2~11秒5~11秒6のハイラップを楽々抜け出す瞬発力。桜花賞から引退レース、マイルCSまでG1・6勝のグランアレグリアにも見劣らない性能だ。

 血で走るサラブレッド。半兄シャケトラは父マンハッタンカフェ譲りの持久力で芝2200メートル以上のG2・3勝、半兄シハーブはゴールドアリュール産駒らしくダートで3勝を挙げた。ラスールの父は昨年の東京スポーツ杯2歳S優勝イクイノックスなど大物産駒を輩出する新種牡馬キタサンブラック。クラシックの登竜門、シンザン記念も突破すれば桜花賞候補に躍り出る。「私は2月までしか預かれないが、しつけのいい競走馬に育てて後継の厩舎に託すのが最後の仕事。責任重大ですよ」。“新しいグランアレグリア”は桜の季節に花開くレジェンドトレーナーの置き土産だ。

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2022年1月7日のニュース