【ホープフルS】武豊 いざJRA・G1完全制覇!アスクワイルドモアでリーチ一発決める

[ 2021年12月27日 05:30 ]

武豊とホープフルSに挑むアスクワイルドモア
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 グランプリが終わっても師走の中央競馬にはまだ続きがある。28日発走の2歳芝中距離チャンプ決定戦「第38回ホープフルS」でもうひと勝負だ!26日、出走馬と枠順が決まった。何といっても注目はJRA・G1完全制覇を目指す武豊(52)。8枠15番アスクワイルドモアには過去4戦で競馬を教え込んできた。もう見られないかもしれないミラクルな瞬間を見届けよう。馬券は27日に前日発売を行う。

 有馬記念が終わって抜け殻になっていませんか?中央競馬ファンにとっては一年はまだ終わっちゃいない。28日のホープフルSで見届けるべき快挙がある。そう、武豊の前人未到、空前絶後のJRA・G1コンプリートだ。

 「リーチ一発で決めたいね」と武豊。19日の朝日杯FS。21度挑戦して5度の2着が最高だった“鬼門”をドウデュースでついに突破。弾みがついたことは本人も分かっている。

 相棒はアスクワイルドモア。過去4戦、全て武豊が手綱を取り、競馬を教え込んできた。出色だったのは3戦目、函館での未勝利戦V。それまでスタートで遅れていたのがゲートをしっかりと決め、直線の勝負どころでは狭いところを力強く割った。前走・札幌2歳Sも4番人気ながら2着。勝ち馬ジオグリフには4馬身突き放されたが、4角7番手から懸命に追い上げた脚には見どころがあった。姿勢を低くして、首をリズミカルに上下し、一生懸命さが伝わった。

 北海道シリーズで間隔を空けずに使ったこともあり、中間はリフレッシュ期間に充てた。23日の追い切りでは坂路での併せ馬でラスト1F12秒3。パートナーには半馬身遅れたが、北海道で会得した首の低いフットワークを披露した。「夏以来でも仕上がっている。前走もいい競馬ができていた。今回の条件(中山2000メートル)にも適性があると思っている」。藤原英師は納得の表情だった。

 武豊は15日のCウッドチップコースでの追い切りにまたがった。ラスト1Fで11秒2を刻み、半馬身先着。好感触をつかんだ。「夏に乗った時は非力だなと感じたが力強さが出てきた。成長を感じる。キャリアもあるし、(デビューから)続けて乗せてもらって、いろいろ分かっている部分もある」

 朝日杯FS突破こそ時間がかかったが、G1昇格から間もないレースに強いのが武豊。大阪杯がG1となった17年、いきなりキタサンブラックで勝ったのは記憶に新しい。同じく17年に昇格したホープフルSも挑戦3度目で突破か。勝利だけを祈って馬券は単勝勝負。歴史が刻まれる瞬間を目に焼き付けろ。

 《過去2度騎乗して2、3着》17年のG1昇格後、武豊はホープフルSに過去2度騎乗して2、3着。17年、4番人気ジャンダルムは直線で外から伸び、見せ場をつくったが1番人気タイムフライヤーの前に2着。大阪杯に続く、昇格初年度Vは成らなかった。ただ、過去2戦とも人気以上の着順に持ってきており、レースとの相性は悪くない。

 《ルメールは「20」》ちなみに他の名手はJRA・G1をどのくらい制覇しているのか。クリストフ・ルメール(42)はさすがの24競走中20競走。武豊と並ぶキャリアと名声を誇る横山典弘(53)は16競走。今年もダービーを制した福永祐一(45)は18競走。今年はブリーダーズCフィリー&メアターフ(ラヴズオンリーユー)を勝つなど今や世界に名がとどろく川田将雅(36)は14競走に過ぎない。武豊の偉大さがよく分かる。

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