【有馬記念】ブラストワンピース、中山の鬼復活へ1馬身先着 横山武「いい状態」 

[ 2020年12月24日 05:30 ]

ウッドチップコースで追い切るブラストワンピース(撮影・郡司 修)
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 「第65回有馬記念」(27日、中山)の最終追い切りで、一昨年の覇者ブラストワンピース(牡5=大竹)が復活気配を示した。2走連続で2桁着順に甘んじているが、美浦Wコースで意欲的な追い切りを敢行。関東リーディングを突っ走る4年目・横山武史(22)との新コンビでグランプリ2勝目を狙う。

 不振の一昨年王者が得意舞台に帰ってくる。中山コース2戦2勝の“鬼”ブラストワンピースは、新コンビの横山武が2週連続で追い切りにまたがる攻めの調整。最終追いはWコースでハルサカエ(4歳3勝クラス)との併せ馬。2馬身先行した僚馬に4角で内から並びかけると、直線では鞍上の力強いアクションに応えて1馬身先着。約550キロの雄大な馬体を揺らして5F69秒2~1F12秒9をマークした。

 グランプリ初騎乗に「こういう大きいレースに乗せてもらえるのはうれしい。いい結果で応えたい」と腕ぶす鞍上も好感触を得たよう。1週前には体をうまく使い切れていない相棒を心配していたが、「気合をつけた時の反応が今週の方が良かった。過去との比較はできないけど、いい状態だと思います。体は大きいけどしなやか。性格も凄く素直」と賛辞を並べた。

 同馬の調教をつけてきた岩藤助手は「冬の中山は間違いなく合う」と話す。復活のキーは舞台替わり。なぜ中山が合うのか?時計がかかる馬場、得意なロングスパート戦になりやすい外回りコースなど好走の理由は複合的だが、同助手が強調するのは中山競馬場の構造だ。「東京や関西遠征ではレース前にイレ込んで、余計なところで力を使ってしまった。中山は(馬場入りまでの)地下道が短いのでイレ込む要因が少ない。繊細な馬なので、それも含めて中山が合うのかも」。希代の“中山巧者”マツリダゴッホは07年に天皇賞・秋15着から巻き返しV。劇的復活の可能性は捨て切れない。

 リピーターが走る有馬記念。過去4頭が連覇し、隔年Vもオグリキャップ、オルフェーヴルの2頭が達成している。「やれることは全てやった。調教の動きを見ると、走っていた時期と変わりない。舞台が合うのは分かっているので、結果が出てほしい」と同助手。悩めるグランプリホースが復活するならここだ。 

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2020年12月24日のニュース