【有馬記念】“牡馬柱”フィエールマン、スピード感にあふれた脚さばき　手塚師も満足「順調に調整」

ウッドチップコースで追い切るフィエールマン（撮影・郡司　修）
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　牡馬の大将格となるフィエールマンはWコースで単走追い。終始馬なりだったが反応は抜群。5F68秒2～1F12秒7と時計は平凡だが、スピード感にあふれた滑らかな脚さばき。手綱を取った嶋田（レースはルメール）は「併せ馬だと行きたがる面があるので単走で。その分、この馬のリズムで走れていた。状態は申し分ない」と、仕上がりに太鼓判を押した。

　手塚師も「走る気満々。活気にあふれた動きだった」と満足顔。「凱旋門賞帰りだった昨年（4着）より臨戦過程は数段いい。前走（天皇賞・秋2着）の疲れを心配したが、目標に向けて順調に調整できた」と胸を張った。

　牝馬優勢の中、今年唯一、芝の古馬G1（天皇賞・春）を制した。前走もアーモンドアイに次ぐ2着を確保。「前走で2000メートルを使ったことで、（反応の）スイッチが早く入るようになった感じ」。牡馬代表として奮戦する愛馬に、指揮官も全幅の信頼を置く。「有馬記念に有力馬を送り出すのは、調教師として意気に感じる。競馬で日本を元気づけられたら…」。鞍上は今年G1・8勝の無双ルメール。牝馬席巻の一年。最後くらいは牡馬の意地を見せたい。