【ジャパンC】戸崎、ジェンティルドンナとも違うアーモンドアイの背中「手放したくない」

[ 2020年11月25日 05:30 ]

最高の有終舞台(2)

18年シンザン記念を制したアーモンドアイと戸崎
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 アーモンドアイの主戦はルメールだが、もう一人だけ、その背中をレースで味わった人間がいる。3戦目のシンザン記念(1着)でコンビを組んだ戸崎だ。デビュー2戦で乗ったルメールが騎乗停止中で回ってきた手綱だったが、当時受けた強烈なインパクトは今も鮮明に残っているという。

 その18年シンザン記念は正月の変則3日間開催の最終日。戸崎は初日の中山金杯(セダブリランテス)、2日目のフェアリーS(プリモシーン)に続いて3日連続重賞Vの偉業を達成した。「3つ目のアーモンドが一番自信があった。これは大丈夫だろう…と。出遅れて後ろからになったし、馬場も悪かった(雨、やや重)けれど、全く余裕の勝ち方。正直“手放したくない”と思った」と振り返る。

 次の桜花賞(1着)から鞍上はルメールに戻ったため、戸崎はライバルの立場となったが、もちろん動向には注目していた。「僕が乗った時には、フットワークは一流と感じたけど、気性は幼くてチャカついていた。今は成長して、どっしりとしている」と語る戸崎は、自身が乗った別の名牝との比較をしてくれた。

 その名牝とは、14年有馬記念で有終Vに導いたジェンティルドンナ。「どちらも凄い馬だけど、タイプは違う。ジェンティルは気が強くて“男勝り”という感じ。アーモンドは繊細で優しい雰囲気があって“牝馬らしい牝馬”というイメージ」。トップジョッキーだからこそ感じることができる、トップホースの個性。レースを見るだけでは分からない、興味深い話だ。

 ラストランのアーモンドへ、戸崎は「あれだけの馬を感じられたのは大きな財産。本当に感謝している」と温かい言葉を贈った。ただし、レースではミッキースワロー騎乗でライバルとなる。「最後に勝って引退なら格好いいけどね。一緒に乗るだけに、そんなことは言っていられない」。貴重な経験をさせてくれた名牝に、リスペクトを込めて全力で立ち向かう構えだ。 

 ◆戸崎 圭太(とさき・けいた)1980年(昭55)7月8日生まれ、栃木県出身の40歳。98年に大井競馬で騎手デビュー。地方通算2332勝を挙げ、13年にJRAへ移籍。翌14年から3年連続、16年には史上初となる制裁点ゼロでリーディングを獲得。JRAでの主なG1勝ちは14年有馬記念(ジェンティルドンナ)、15&16年ヴィクトリアマイル(ストレイトガール)、18年皐月賞(エポカドーロ)。血液型B。

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