【安田記念】アーモンド“完成”追い!名手ルメール確信「あと1つ勝ってスーパーレジェンドホースになる」

[ 2020年6月4日 05:30 ]

<安田記念>サトノラディウス(左)と併せ馬を行うアーモンドアイ(撮影・郡司 修)
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 日本の競馬史を塗り替えるスーパーレジェンドホース誕生だ。「第70回安田記念」(7日、東京)の追い切りが3日、美浦、栗東トレセンで行われ、“7冠牝馬”アーモンドアイが新たな進化を披露。史上初の芝G1・8勝へ王手をかけた。手綱を取った主戦クリストフ・ルメール(41)は世界的な伝説ホースの名を挙げ、偉業達成に手応えを膨らませた。

 希代の名牝がいざなう未知の領域。アーモンドアイの背中の上から垣間見えた新たな地平にルメールの顔は珍しく紅潮していた。「スーパーホースは5歳でなお進化した。体が大きくなってついに完成した。パワーアップもした」と興奮気味に口火を切ると確信を得たように続けた。「あと1つ勝ってスーパーレジェンドホースになる。もちろん乗ったことはないけどダリア、ミエスク、最近ならウィンクス…そういうスーパーレジェンドたちの域だ」

 史上初の“8冠”(芝G1・8勝目)に向けてWコース入り。3馬身先行したサトノラディウス(4歳3勝クラス)に急接近した直線入り口。手前(軸脚)を替えると、四肢に力がみなぎった。造作もなく2馬身突き放す。関節の広い可動域を生かして肩から前肢を投げ出すような独特の走法。その両前肢の蹄の上には「ワンコ」と呼ばれるプロテクター。踏み込みが深くなった後肢と前肢の追突を防ぐこのおわん状の馬具は、牝馬3冠の懸かった秋華賞時にも着用した。その後は外していたが、前走時から再び装着し始めたのは後肢がさらに力を増したからだ。

 「トップコンディション!動きも息遣いも凄く良かった。国枝先生もうれしそうだった」とルメール。師も「初めて中2週で出走させるが疲れも反動のかけらも見当たらない。無駄な動きをしなくなったし、メンタル面でもうひとつ成長した」と語る。加減を知らない一戦入魂の名牝。レース直後に熱中症でふらつくケースもあったが、前走時は鞍を外すと元気が有り余って尻っぱねした。「ギアを上げずに楽に勝てたし、無観客でエキサイトもしなかったから」と同師。ルメールも「ムチもハードプッシュもいらなかった。リベンジの懸かる安田記念のいい練習になった」と振り返る。

 発馬直後の致命的な不利に泣いた昨年の安田記念(3着)。そのリベンジは日本競馬に一時代を築いた名馬さえ達成できなかった“8冠”へのチャレンジでもある。「あの凄いパフォーマンスでぜひ到達したい。トラブルが起きても心身とも壊れず乗り越えていく強さがあるから」と国枝師。その先には未知の領域が待っている。スーパーレジェンドホース誕生を告げる8冠へ死角なし。

 ▽ダリア 仏国から米国ウィッテンガム厩舎に移籍し、73~76年に欧州G1・8勝、米国G1・2勝。73年キングジョージ6世&クイーンエリザベスSを史上最大着差6馬身差で圧勝した。

 ▽ミエスク 86~88年に欧州G1・8勝、米国G1・2勝。英仏1000ギニー連勝、BCマイル連覇など20世紀を代表するマイラー。仏国のブータン厩舎に所属し、F・ヘッドが主戦騎手を務めた。

 ▽ウィンクス 15年から昨年の引退まで豪州で33連勝、G1・25連勝の新記録を樹立。G1コックスプレート4連覇の偉業も達成した。豪州のC・ウォーラー厩舎に所属し、ボウマンが主戦を務めた。

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