【桜花賞】レシスの力強さ!男勝りの体つき、父ダイワメジャーから継承

[ 2020年4月12日 05:30 ]

鈴木康弘「達眼」

父ダイワメジャーの特徴を継承し、力強さが増したレシステンシア(撮影・亀井 直樹)
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 桜花賞はレシステンシアがリードしています。不利な外枠(17)番を引いても優位は動きません。3歳春を迎えての成長力も見逃せないです。その姿に触れた途端、思わず息をのみました。2歳暮れの猛牛のような立ち姿とは一転して、穏やかにたたずんでいます。動から静への心境の変化。気性の成熟と言うべきでしょう。男勝りの体つきは相変わらず。野太い首、分厚い肩とトモ、立派なキ甲、大きな腹袋、太い尾…。筋肉マッチョな父ダイワメジャーの特徴をそのまま受け継いでいます。

 初戦、2戦目は2、3番手につけて抜け出しています。同型スマイルカナが先手にこだわるなら行かせればいい。要は自分のリズムで走りきれるか。武豊騎手にとっては釈迦(しゃか)に説法、孔子に悟道のような注文。外枠でもスピードを生かし切ればライバルはいないでしょう。

 2番手はサンクテュエール。こちらはレシステンシアとは対照的に絶好枠を引き当てました。4番枠なら前走・シンザン記念のように好位につけられる。前走は狭いインを突いたように馬群に平気で入っていける強いハートが魅力。デビュー2戦の最少キャリアで挑むのがデアリングタクト。この2戦の強い競馬は高い素質を示しています。ミヤマザクラはレースがとても上手。外寄りの枠でも侮れません。(NHK解説者)

 ◆鈴木 康弘(すずき・やすひろ)1944年(昭19)4月19日生まれ、東京都出身の75歳。早大卒。69年、父・鈴木勝太郎厩舎で調教助手。70~72年、英国に厩舎留学。76年に調教師免許取得、東京競馬場で開業。94~04年に日本調教師会会長を務めた。JRA通算795勝、重賞はダイナフェアリー、ユキノサンライズ、ペインテドブラックなど27勝。19年春、厩舎関係者5人目となる旭日章を受章。

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2020年4月12日のニュース