【有馬記念】(10)サートゥルナーリア テンションが鍵も若駒の逆襲へ

[ 2019年12月22日 05:30 ]

中山競馬場の厩舎に到着したサートゥルナーリア(撮影・西川祐介)
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 無敗の地・中山にサートゥルナーリアが帰ってきた。午前11時42分、僚馬キセキと同じ馬運車で到着。車から降りると、すぐに厩舎周りの引き運動。約20分かけて体をほぐし馬房に入った。「前回(天皇賞・秋6着)は車の中でバタバタしたが、今回はおとなしかった。最近の輸送では一番落ち着いている」。まずは第一関門を無事にクリア。担当の滝川助手も安どの表情だ。

 キセキとは栗東トレセンでいつも一緒に運動する仲。「キセキ先輩がいて助かりました。落ち着いているのは、そのおかげもある」と滝川助手。海外も含め大舞台の経験豊富な先輩馬。レースではライバルとなるが、普段は頼りになる存在だ。帯同効果でリラックスしたサートゥルは馬房の中で干し草をバリバリと頬張った。「車の中でもカイバを食べているし、もうあまり食べないでほしいんですが…」。滝川助手が苦笑するほどの食欲は、体調の良さの証明でもある。

 残された課題は当日のテンションのみ。「前回も返し馬までは大丈夫だったが、ゲート裏でテンションが上がってしまった」と同助手。あふれる闘志の裏返し。今回は本馬場入場後、できるだけライバルとの接近を避けたい意向だ。「その点はジョッキー(スミヨン)にも指示を出す。2度目の騎乗でうまく考えてやってくれるはず」。戦闘スイッチオンをゲート入りまで我慢できれば…。無敗で皐月賞を制したポテンシャルをフルに発揮して、歴戦の古馬に真っ向勝負を挑む。

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2019年12月22日のニュース