【有馬記念】サートゥル 3歳最強へ再トライ!馬なり軽快12秒1「凄くいい」

[ 2019年12月19日 05:30 ]

<有馬記念>天皇賞・秋の雪辱へ!坂路を軽快に駆け上がるサートゥルナーリア(撮影・亀井 直樹)
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 このまま終わるような器ではない。「第64回有馬記念(22日、中山)」で逆転トライを狙っているのが、今年の皐月賞を制したサートゥルナーリアだ。18日は坂路で絶好の動きを披露。平常心で大一番に臨めれば、打倒アーモンドアイは十分にあり得る。一方、坂路で追い切ったスワーヴリチャードは異例の軽めメニュー。ジャパンCの覇者は先週までですっかり仕上がっているとの判断だ。 有馬記念

 ラチ沿いをすさまじいフットワークで駆け上がってくる馬がいる。サートゥルナーリアは神戸新聞杯(1着)以来の坂路での最終追い。「1週前追いはCWコースで併せているので今日は坂路でサラッと。もちろんテンションのことも考慮しています」と調教役の小滝助手。内から湧き立つ苛烈(かれつ)な血を抑え込むように、最後まで馬なりだった。

 それでもやや重のタフな馬場で4F52秒1~1F12秒1の好タイム。同助手は「無理せずにあの時計。いい追い切りだった」と手応えを隠さない。前走の天皇賞・秋(6着)は圧勝した神戸新聞杯から約1カ月しかなかったが、今回は2カ月近い間隔を空けた。充実度は明らかに違う。「前回は最後の最後で少し上向いたが、あと1週間足りない感じがした。今回は1週前までに負荷も掛けられているので」。この中間は放牧を挟んで充電完了。天皇賞・秋との状態の比較を問われると、同助手は「断然(今回)」と言い切った。

 発走直前で気持ちが高ぶったダービー(4着)と天皇賞・秋。同厩舎で管理されたエピファネイア(13年菊花賞、14年ジャパンC優勝)、リオンディーズ(15年朝日杯FS優勝)の兄たちと同じ激烈な気性が顔をのぞかせた。「こればっかりは当日にならないと分からないが、今回はいろいろ工夫する。他の馬に近づけないように直接ゲートに入れる」と同助手。坂路での追い切りも含め、この血統を知り尽くした陣営が最善策を探し続けている。

 過去10年で最多5勝の3歳馬。同助手も「今回は本当に体が良い。前走は体の戻りが遅かったがそれもない。凄くいい状態で臨めると思う」と力がこもる。アーモンドアイは眼中に入らない。天才馬が己に打ち勝てば、栄冠はおのずと近づく。

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2019年12月19日のニュース