【阪神JF】70周年の今年は…池添ルーチェ 3勝馬不在混戦

[ 2019年12月4日 05:30 ]

逍遙馬道で運動するルーチェデラヴィタ
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 硬軟両面からデータを駆使してG1勝ち馬を探す「G1プロファイリング」。阪神JFは“アニバーサリー”に注目だ。今年2月1日に創刊70年を迎えたスポニチ。そしてスポニチと同じく今年、70周年を迎えたのが阪神競馬場(49年12月3日開設)だ。記念すべきアニバーサリーG1をVで飾るのはどの馬か?過去の節目を飾った馬たちを徹底プロファイリングする。

 阪神JFが牝馬限定戦となった91年以降、阪神競馬場の節目の年に行われたのは99、09年の2回。99年はヤマカツスズラン(M・キネーン)、09年はアパパネ(蛯名正義)が勝った。この2頭には「3戦2勝の戦歴」と「鞍上に40歳の騎手」という共通点があった。

 また両年とも3勝以上の馬が不在で、今年と似たメンバー構成。ヤマカツスズランは無敗馬3頭、アパパネは1戦1勝のタガノパルムドールを下した。

 ならば今年、無敗馬を撃破するのは?前記2つの条件を満たす馬が1頭だけいる。79年7月23日生まれ、40歳の池添謙一が騎乗する3戦2勝のルーチェデラヴィタだ。ルーチェの前走・アルテミスS6着は前残りの展開が響いたが、勝ったリアアメリアと同じく上がり33秒台の脚は使った。舞台が新馬戦で勝った阪神マイルになるのもいい。

 池添は07年に阪神JF(トールポピー)を制したが、99年の同レースにも少なからず因縁がある。ヤマカツスズランとききょうSで勝利を挙げながら、本番は愛国の名手キネーンに手綱を譲った。もし騎乗し、勝っていたら記念すべきG1初制覇だった。あれから20年。G125勝を挙げる名手に成長した池添は今夏、40歳になった。儒教の開祖である孔子は、著書「論語」に「四十にして惑わず」と記した。マイルCSで代打騎乗のインディチャンプを見事Vに導いた男が、再び迷いのない手綱さばきでうら若き乙女をエスコートする。

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2019年12月4日のニュース