【ジャパンC】(15)ジナンボー 波乱の使者だ!初G1“父母12冠”遅れてきた大器

[ 2019年11月24日 05:30 ]

<ジャパンC>デビュー8戦目で初のG1に挑むジナンボー(撮影・郡司 修)
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 友道厩舎がジャパンC史上初の5頭出しで大攻勢をかけてきた。ただ、多頭出しなら金子真人ホールディングスも個人オーナーとしては驚異の4頭出し。“多頭出しは人気薄から”の格言を忘れていないか。ならば、ワグネリアンでもユーキャンスマイルでもない。大外ジナンボーに食指が動く。

 厩舎のトーンも上昇中。土曜の最終調整を坂路(4F66秒0)から南馬場のAコース(ダート)1周で終え、森助手は「普通キャンターで問題なく、ここまで順調にきています」と好感触を伝えた。続けて「馬がピリッとしてきて、レースに向けてスイッチが入っている。明日もこのまま馬場は回復しないだろうが、6月に(ジューンSを)不良馬場で勝っているからこなしてくれると思う。力を出し切って頑張ってほしい」。精神面の前進と馬場への適性を強調した。

 その雨の中のジューンSの走破時計は今年の東京芝2000メートル(40戦)で2番目に遅い2分5秒0。2分5秒3と最も遅かったのが2歳新馬戦だったことを考えれば、どれだけ馬場が悪かったかは推して知るべし。23日の東京11RキャピタルS(芝1600メートル=不良)の勝ち時計が1分35秒8と、同レースがオープンになった01年以降で2番目(1番は03年1分37秒1=重)に遅い時計だったように、降り続く雨で東京の芝は悪化の一途。レースまでに大きな回復は見込めない状況だけに、馬場適性は勝利への重要な武器だ。

 父ディープインパクト、母アパパネと両親合わせて“12冠”という超良血馬。蹄の不安で新馬戦後に1年4カ月の長期休養を挟むなど、デビュー8戦目にして初めてのG1出走。だが、期待は大きい。遅れてやってきた大物が波乱の使者となる。

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2019年11月24日のニュース