【エリザベス女王杯】ラヴズ95点!曲線美の輪郭、肩の傾斜の滑らかさに一流の資質

[ 2019年11月6日 05:30 ]

優美な曲線を描く馬体のラヴズオンリーユー(撮影 亀井 直樹/スポーツニッポン新聞社)
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 本土の直線的な城壁とは対照的に優美な曲線を描く首里城の石垣。戦乱の14~15世紀、城壁に殺到する敵兵を側面から迎撃するためうねるようなカーブを設けたそうです。本土の城みたいに堀を周囲に巡らすまでもなく敵の侵入を防いだとか。城壁にうねりを出せたのは柔らかくて加工しやすい琉球石灰岩の石積みだからです。台風にも強い構造だけに琉球列島の全ての大型グスク(城)が曲線城郭を備えている。いずれも屏風(びょうぶ)のような造形美です。

 ラヴズオンリーユーの馬体は首里城の城郭を想起させるほど美しい。思わず息をのむ曲線美の輪郭です。キ甲から背中、トモにかけて流れるようなボディーライン。トモの深さ、肩の傾斜の滑らかさが一流馬の資質を伝えています。全兄のリアルスティール(16年ドバイターフ)に筋肉量では及びませんが、筋肉の質は兄以上。非常に繊細で柔軟です。

 17年セレクトセールで1億7280万円の値が付いた高額ホースにふさわしい馬体と血統。オークス前には腹周りだけが寂しく非力に映り、「兄さんの立派な腹袋を少し分けてほしい」と書きました。ボリューム不足だった腹周りもひと夏越して太めに映るほど余裕が生じています。兄さんがこちらの依頼通りに腹袋を妹に分けてくれたのかもしれません。

 オークス時に比べて、立ち姿も大人びてきました。当時は蹄の後部が浮くほど左トモを流して立っていましたが、今回はしっかり大地をつかんでいます。オークス時と同様にモグシ(簡易頭絡)だけで穏やかにたたずんでいます。従順な気性はひと夏越しても変わっていません。

 右前蹄炎症を克服しての復帰戦。右前蹄の角度がきついためトラブルを起こしやすいのですが、その右前には新たにエクイロックス(接着装蹄)を施してきました。欠損した城郭の一部を補修するように。秋初戦へ万全の備え。無敗ロードを進む曲線美の女王です。

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