【児島・ボートレースダービー】「夜王」卒業!毒島 昼初V 野中以来史上2人目2度目SG連覇

[ 2019年10月28日 05:30 ]

ダービー初制覇を飾り、師匠の江口晃生(右)と共にガッツポーズの毒島誠
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 ボートレース児島のSG「第66回ダービー」は27日、12Rで優勝戦が行われた。1号艇の毒島誠(35=群馬)がインから押し切って快勝。6度目のSG制覇で初めて昼間に優勝を飾った。また、大村メモリアルに続くSG連覇も達成。自身2度目のSG連覇は野中和夫以来、史上2人目の快挙だ。賞金3900万円を獲得し、ランキングは1位に浮上。最高の流れで地元SGチャレンジカップ(11月19~24日、桐生)に乗り込む。

 「ナイターキング」「ダービーは苦手」…。これらの声を全てかき消す完璧な逃走を披露した。毒島はインからコンマ10のトップスタートを踏み込んで先マイ。外5艇を軽々と突き放して決着をつけた。「スタートは全速。しっかりしたターンができたので大丈夫だと思った」。1Mで勝利を確信する、まさに教科書通りのレースだった。

 しかし、その完勝劇とは対照的に緊張感は「今までで一番」と明かした。師匠の江口晃生に「(レース場に)残ってください」と懇願。そして見事に最高の結果で恩返しを果たした。「師匠に成長した姿を見せたかった。戻ってきてハグしてもらって少し涙が出てしまった」。こう毒島が振り返れば、江口も手放しで称賛。「ここでトップスタートは凄い。それも1号艇で。気持ちを含めて本当に強くなった。毒島のSG優勝を初めて生で見たけど感動した。残って良かった」と目を細めた。

 師弟が口をそろえたように、今大会で毒島は一皮も二皮もむけた。これまでのSG5Vは全てナイターレース。昼間でも優出は8回あったが2度の準優勝が最高だった。だが今回は予選を3位で通過すると、準優でただ1人インから白星を挙げてファイナル1号艇を獲得。ナイターキング卒業のビッグチャンスをきっちり仕留めた。さらに、初出場の13年から6年連続で予選落ちしていたダービーも克服。今大会で2つの課題をまとめてクリアした。

 「ダービージャケットに憧れてはいたが縁遠いと思っていたので、まだ着た実感がない。それに記者の方々には(通り名が)なくなって申し訳なく思う。今度はまだ勝ってない淡水のレース場でSGを勝ちたい」

 桐生チャレンジCと住之江グランプリ。今年の残るSG2つは共に舞台が淡水だ。ただ、桐生は地元。ドリーム戦1号艇も手に入れた。「もうアラフォーだし大人の走りをしたい。でも両方とも獲りたい」。史上3人目のSG3連覇、歴代最長となるSG52大会連続出場。2つの大記録が懸かる地元SGに向けて目を輝かせた。

 ◆毒島 誠(ぶすじま・まこと)1984年(昭59)1月8日生まれ、群馬県桐生市出身の35歳。03年5月に群馬支部所属の92期生として桐生でデビュー。06年9月に鳴門で初優勝。通算成績は1107勝、53V。SGは16優出6V。G1は35優出9V。主な同期は松村敏、大峯豊ら。1メートル63、51キロ。血液型B。

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