【七夕賞】福永フランケル 師匠に届ける全10場重賞制覇、史上6人目快挙へ!

[ 2019年7月5日 05:30 ]

七夕賞で史上6人目の全10場重賞制覇が期待される 福永(撮影・亀井 直樹)
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 充実の夏が始まった。福島のメイン、七夕賞でタニノフランケルとコンビを組む福永祐一(42)が史上6人目のJRA全10場重賞制覇に挑む。先週は中京でCBC賞(レッドアンシェル)を含め、6勝の固め打ち。現在、JRA重賞騎乗機会3連勝中でギアはトップに入っている。今夏は9年ぶりに小倉で乗ることも決めた。福永にとって収穫たっぷりのサマーとなりそうだ。

 過去に全10場重賞制覇を決めた騎手は5人しかいない。重賞をいくつも勝つだけの技術力だけでなく、なじみの薄い競馬場でも「よかったら乗りに来てくれないか」と厩舎に声をかけてもらえるだけの信頼性が重要だ。福永にはそれがある。

 もっとも当人は「達成するに越したことはないけど、そんなに意識はしていない」と自然体だ。過去に3度コンビを組んだタニノフランケルと挑む七夕賞。「他馬が行けば競り合うことはないが、他馬が行かなければ俺が行く。縦長のミドル(平均ペース)が一番いい」。作戦は明確だ。

 降雨、蒸し暑さが続く日々。「暑いのは好きじゃない」と語るが、その表情がどことなく明るいのは、この季節と相性がいいから。先月、JRA重賞に限定すれば安田記念(インディチャンプ)、ユニコーンS(ワイドファラオ)、CBC賞(レッドアンシェル)で騎乗機会3連勝。先週6月29、30日の中京では6勝を挙げた。「安田記念とユニコーンSが同日開催だった年(12年)に両方、勝たせてもらった(ストロングリターン、ストローハット)こともある。以前からこの時季にはいいイメージがある」と語る。

 今年はもう一つ楽しみがある。近年は中京開催の後、新潟か札幌を中心に乗ってきたが、今年は9年ぶりに小倉で腰を据える。きっかけは調教師引退後、小倉に居を構える北橋修二氏(83)の存在だ。「以前から北橋先生が、小倉に乗りに来いとおっしゃっていた。今年の夏は小倉で乗りますと報告したら喜んでくれました」。師匠の元で雄姿を披露する夏。記録への挑戦あり、恩返しあり。福永にとって令和最初の夏は充実したものとなりそうだ。

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