【ヴィクトリアM】オルガ、絶好舞台の初G1で一族悲願へ進化 

[ 2019年5月8日 05:30 ]

坂路でキャンター調整するレッドオルガ
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 藤原英厩舎のヴィクトリアマイル成績は【3・0・2・6】。08年にはエイジアンウインズでウオッカを振り切り、厩舎開業8年目で初のG1タイトルを手にした。また、3年連続で馬券に絡んだストレイトガールも管理するなど好相性だ。

 昨年のリーディングトレーナーに勝つ秘けつを聞くと「牝馬の場合、桜花賞だと成長力が問われる。古馬のこのレースなら時間もあるし“いじれる”から。もちろん(馬の)能力もいるが」。指揮官は成長を見ながら、狙ったレースに向けて馬をつくりあげるスタンスで結果を出してきた。

 今年、送り込む5歳牝馬レッドオルガも狙い澄ました参戦だ。「この馬にとって、いい条件やからな」と期待を寄せる。左回りのマイル戦は【5・1・1・1】と好成績。2走前の東京新聞杯は強力牡馬相手に2着に好走した。

 前走の阪神牝馬S(7着)は右回りで0秒1差なら、むしろ健闘したといっていい。担当の田中大助手は「左回りなら4コーナーで自分からハミを取るが、右回りは手前の替え方もぎごちなく、器用さがなくなる」と説明。

 血統的な後押しもある。エリモピクシーを母に持つ、きょうだいで重賞を11勝。中でも東京芝マイルのG1は得意だ。兄のクラレント(安田記念3着、NHKマイルC3着)、レッドアリオン(NHKマイルC4着)は左回りのマイル重賞覇者。1つ上の姉レッドアヴァンセは昨年のヴィクトリアマイルで3着に好走、弟レッドヴェイロンもNHKマイルC3着と、舞台適性は十分。

 母のエリモピクシーは、04年のエリザベス女王杯4着。その産駒6頭によるG1出走は実に32回を数える。一族の悲願へ――今度こそ、トップステーブルの究極仕上げで、“きょうだい初”のG1タイトルをつかみ取る。

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2019年5月8日のニュース