【香港QE2世C】地元スターのパキスタン 転厩の荒療治で連覇だ

[ 2019年4月26日 05:30 ]

転厩の荒療治で復活の連覇を狙う地元のパキスタンスター(撮影・岡田 修平)
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 JRAが馬券を発売する「クイーンエリザベス2世C」、「チェアマンズスプリントプライズ」の枠順が決定した。日本勢のクイーンエリザベス2世C組はインめの枠を引き、陣営はおおむね歓迎ムード。チェアマンズスプリントプライズのナックビーナス(牝6=杉浦)は8番ゲートからの発進と決まった。 香港QE2世C

 地元香港で絶大な人気を誇るパキスタンスター。昨年のこのレースの覇者だ。続くレースも勝ってG1を連勝し、名声を不動のものとした。だが、その後に急失速。馬券に絡めないレースが6戦も続いた。ここで関係者は荒療治に出た。それまでのクルーズ厩舎からポール・オサリバン厩舎に転厩。これが効いたか、前走・チェアマンズトロフィーで好位追走から3着に踏ん張った。

 オサリバン師が前走を振り返った。「調教ではパシュファイヤーも着けているが、レースではブリンカーだけ。それでも集中して走ってくれた。まだ細かい部分はつかめていないが思っていたより従順。特に癖はないね」

 オサリバンと聞いてピンとくるならベテラン競馬ファン。母国ニュージーランドでの調教師時代、同じく調教師をしていた父デイヴ氏と、89年ジャパンC覇者ホーリックスを共同管理した。弟ランスを背にオグリキャップの猛追を首差しのいだ伝説の一戦は平成元年。平成ラストイヤーにこの名を聞けるのは一つの因縁か。

 15年高松宮記念もエアロヴェロシティで制しており、日本との縁は深い。親日家で日本の報道陣にもフレンドリーだ。サービスを惜しまずコメントを続けた。「今朝(25日)はオールウエザーコースで前3頭を見ながら最後は気合をつける程度(4F59秒5)。そんなに間隔が空いていないから、これくらいでいい。運動量は足りているし動きも良かった」

 ゲートは2番。周囲に日本馬を見ながら運ぶこととなる。師は「がっちり抑えると嫌気を差すかもしれない。気分良く走らせたい」とイメージする。02&03年の覇者エイシンプレストン以来、史上2頭目となる連覇へのチャレンジ。日本勢の強力なライバルは、この馬で間違いないだろう。

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2019年4月26日のニュース