【大井・羽田盃】ミューチャリー圧巻1冠、5馬身ちぎった

[ 2019年4月25日 05:30 ]

直線で抜け出し羽田盃を制するミューチャリーと鞍上の御神本(撮影・会津 智海)
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 南関東3冠第1弾「第64回羽田盃」(S1)が24日、大井競馬場で行われた。1番人気のミューチャリーが直線抜け出し圧勝、1冠を手にした。同馬は「第21回ジャパンダートダービー」(G1、7月10日、大井)の優先出走権を獲得。また、5着までには「第65回東京ダービー」(S1、6月5日、大井)の優先出走権が与えられた。

 ゴールの瞬間、御神本の左手が高々と上がった。1冠獲ったぞ。誇らしげなその姿は自信が確信に変わった瞬間だった。

 御神本も自然と言葉にも力がこもる。「世代トップの能力があると思っていたが間違いなかった。ダービーに向かって順調に行ってもらいたい。それだけです」

 直線を向いたところではまだ8番手。持ち前の末脚を使って徐々に前との差を詰め、残り150メートルで先に抜け出したウィンターフェルに並んだ、と思った瞬間ステッキ一発。そこからは圧巻の切れ味で一気に5馬身ぶっちぎっていた。

 これだけ力の違いを見せつければ、そんな御神本の言葉が漏れるのも必然だろう。ただ、ここまでの道のりは平たんではなかった。2歳時の鎌倉記念は6馬身差の圧勝。だが、気性の激しさから馬体重を維持するのに苦しんだ。陣営の打って出た手は前走の雲取賞を使ったあとに京浜盃をパスして挑むローテーションだった。それが奏功してこの日は前走からマイナス1キロと大きく体を減らすことはなかった。

 「1番人気だったのでそれに応えられてホッとしている。しまいは確実に伸びてくるので、どんな脚を使ってくれるかと思っていたが思い通りだった。2冠の期待に応えたい」と矢野師は気持ちを引き締めた。このレース、昨年のヤマノファイトに続く連覇となったが、そのファイトは昨年のダービーで7着。「今年こそは…」その後の言葉をグッとのみ込んで競馬場を後にしたが、その背中には“負けられない”の言葉が刻まれていた。

 ◆ミューチャリー 父パイロ 母ゴッドビラブドミー(母の父ブライアンズタイム) 牡3歳 船橋・矢野義幸厩舎 馬主・石瀬丈太郎氏 生産者・北海道新冠町の芳住鉄兵氏 戦績6戦4勝 総獲得賞金6040万円。

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2019年4月25日のニュース