【皐月賞】サートゥル無敗1冠!記録ずくめ平成ラストクラシック締めた

[ 2019年4月15日 05:30 ]

<皐月賞>レースを制したサートゥルナーリア(右)。鞍上のクリストフ・ルメール騎手はガッツポーズ。左は2着のヴェロックス(撮影・郡司 修)
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 天才が無傷のデビュー4連勝で駆け抜けた。中山競馬場で牡馬クラシック第1冠「第79回皐月賞」が行われ、単勝1・7倍の圧倒的1番人気サートゥルナーリア(牡=角居)が優勝。クリストフ・ルメール(39)は先週の桜花賞(グランアレグリア)に続くG1連勝を決め、クラシック完全制覇を果たした。中106日という大胆な臨戦過程でホープフルSに続くG1連勝を手にした角居勝彦師(55)は10年ヴィクトワールピサ以来の皐月賞2勝目。平成最後のクラシックをつかみ、令和最初のダービー(5月26日、東京)でも、このコンビが不動の主役だ。

 10分間の審議を経た午後3時53分、平成最後の皐月賞の着順が確定した。スタンドからは大歓声。サートゥルナーリア陣営には安どの笑みが広がった。「本当にうれしい。審議の時間はいつだって長く感じる」(角居師)。クラシック全制覇を果たしたルメールは「コンタクト(接触)があったのはかわしてから。心配していなかった」と胸を張った。

 レースは中団から。「凄くリラックスしていた」。ルメールの言葉通り、楽に折り合って道中をクリアした。外を駆け上がって直線へ。楽勝か。いや、そこからが生みの苦しみだった。ヴェロックスに迫る。残り150メートルで左ムチを放つ。ここで激しくコンタクトした。「まだ子供なのでハナに立った時にスタンドを物見して内にモタれた」(ルメール)。はじき飛ばされながらも諦めずに死力を振り絞るヴェロックス。ルメールも懸命のムチを放った。内からはダノンキングリー。初めて経験する、し烈な叩き合い。どうにか頭差、前に出てみせた。

 名門・角居厩舎に現れた屈指の逸材。半兄にはエピファネイア(13年菊花賞、14年ジャパンC)、リオンディーズ(15年朝日杯FS)。母は同厩舎で管理されたシーザリオ(05年オークス、米オークス)。角居師は「凄い母だし、日本を代表する血脈になったのかな。(母と似ているところは)必ず競馬でいい結果を出すところ」とおどけた。

 異例のローテーションは素質の高さを信じたからこそ。昨年末のホープフルSを制した後はステップレースを使わずここへ。中106日は前走からの最長間隔V、年明け初戦での皐月賞制覇は史上初。ルメールは語った。「休み明けの分、最後は疲れていた」。そう、これでまだ完調手前なのだ。視線の先にあるのは、あくまでダービー。師は「中山への2度の輸送は馬が疲れるかもしれない。ダービーを目標にするなら皐月賞からと思った」。指揮官は異例すぎる臨戦過程の意図を説明した。

 1日に天国へと旅立ったウオッカはオークスに登録せず、ダービー一本に絞って64年ぶりの牝馬Vを達成した。今回のぶっつけVには、当時のウオッカに関する決断に似た、角居師の凄みを感じさせた。

 夢は広がる。令和初のダービー馬。その先は…。凱旋門賞(10月6日、パリロンシャン競馬場)への登録も行う見込みだ。「ダービーでトップコンディションになる。次はもっと強い競馬をするかもしれない。絶対チャンス。凄く乗りやすいし2400メートルも大丈夫。今日は凄くいい経験になったね」(ルメール)。皐月賞ですら前哨戦。しかも、また一段階強くなった。この天才はどこまで行くのだろうか。

 ◆サートゥルナーリア 父ロードカナロア 母シーザリオ(母の父スペシャルウィーク) 牡3歳 栗東・角居厩舎所属 馬主・キャロットファーム 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績4戦4勝 総獲得賞金2億2715万7000円。

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