武豊、50歳即重賞Vへ 40代ラスト騎乗の名古屋大賞典で1着締め

[ 2019年3月15日 05:30 ]

15日に50歳をむかえる武豊(撮影・平嶋 理子) 
Photo By スポニチ

 競馬界のレジェンド武豊が15日、50歳の誕生日を迎えた。40代ラストデーの14日は名古屋競馬の交流G3名古屋大賞典をグリム(牡4=野中)とのコンビでV。今週は日曜のスプリングSにファンタジストで参戦する。バースデーウイークで50代最初の重賞Vなるか注目だ。

 衰えを知らない手綱さばきで、単勝1・9倍の1番人気グリムをVロードに導くと豊は「40代最後のレースを勝ててうれしい」と素直に喜びを表した。

 大外12番から好スタートを決めると、絶好の2番手をキープ。前を行くマイタイザンを見ながら絶好の手応えのまま最終4コーナーへ。そこで先頭に立つと、人気を分けた福永騎乗ヒラボクラターシュの追走を封じて1馬身半差のゴール。

 「期待を背負っていたので絶対にいい騎乗がしたいという気持ちが強かった。2番手が理想だったので思い通りの展開になった」

 競馬界に偉大な足跡を残し続けるレジェンドは、これまでも“バースデーウイーク”に無類の強さを発揮していた。誕生日前後(8~21日)のJRA重賞で19勝をマーク。うち4勝が誕生日(15日)Vと驚異的な数字だ。その4頭には92年阪神大賞典のメジロマックイーン、97年フラワーCのシーキングザパール、98年中山記念のサイレンススズカ、08年ファルコンSのダノンゴーゴーと名馬が名を連ねている。

 「懐かしいね。そうか、この時は自分の誕生日に勝っていたんやね」

 メジロマックイーンは当時、20歳そこそこだった武豊を世に押し上げ、シーキングザパールはフランスで日本調教馬初の海外G1勝利。サイレンススズカは強烈な逃げっぷりでファンの心をがっちりとつかんだ。

 「15日が競馬開催日なら自分で勝って祝うことができるし、ファンから“おめでとう”と言ってもらえるけど、(今年の)調整ルームに入るだけの金曜日ってどうなん?誰とも顔を合わせないかもしれんし、なんか地味な感じ」

 今週は中山スプリングSで人気の一角を担うファンタジストに騎乗。短距離色の濃い同馬に距離延長が課題となるが、“バースデーウイーク”の武豊は別格の勝負強さであることを忘れてはいけない。

 ◆グリム 父ゼンノロブロイ 母ブランシュネージュ(母の父サクラバクシンオー) 牡4歳 栗東・野中賢二厩舎 馬主・カナヤマホールディングス 生産者・北海道新ひだか町の服部牧場 戦績11戦6勝(地方4戦2勝) 総獲得賞金1億3076万1000円。

続きを表示

2019年3月15日のニュース