【児島・レディースオールスター】寺田“桃太郎”V!「岡山を元気に」宣言通り

[ 2019年3月11日 05:30 ]

児島G2レディースオールスターで優勝した寺田千恵に花束を贈呈するMAX(左からLINA、MINA、寺田千恵、NANA)
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 ボートレース児島のG2「第3回レディースオールスター」優勝戦が10日、第12Rで行われ、寺田千恵(49=岡山)がトップスタートを決めて逃げ切り。大会初Vを飾った。2着には田口が入り地元・岡山勢のワンツー決着。3着には遠藤が入り3連単<1><5><4>は3730円の配当だった。

 “桃太郎”が岡山を元気にした。寺田はコンマ19のトップスタートを切ると、中谷のまくりを受け止めながら先マイ。そこからグッと前に押して突き放した。先頭でゴールすると、小さく拳を握って喜んだ。

 「5日目から、いい仕上がりでした。でも、レース前はドキドキしましたね」

 今大会開会式での選手紹介。選手生活30年で初めてパフォーマンスを行った。岡山勢8人による寸劇。若手から「私たちが犬と猿とキジ役をやるので、寺田さんは桃太郎をやってくれませんか」と頼まれたのだった。地元の大会を盛り上げようという意欲に心を打たれ、本番では「岡山を元気にする旅に出かける!!」と声を張り上げた。昨年7月の西日本豪雨の後にはボランティア活動を行うなど復興への思いは強い。“岡山の顔”として一肌脱ぎ、注目される形をつくった。

 本業にも力が入らないわけがなかった。ファン投票6位でドリーム戦メンバーに選ばれると、6枠から価値ある4着に。2日目以降はオール3連対で予選2位通過すると、1位だった遠藤が準優勝戦で2着敗退。優勝戦1号艇が回ってくるという強い追い風が吹いた。

 01年からつグランドチャンピオンで女子初のSG優出(1号艇で5着)を果たしたパイオニアは、立間充宏(44=岡山)との結婚を機に03年に福岡支部から岡山支部に移籍。岡山女子をけん引してきた。来月に50歳の誕生日を迎えるが、まだまだ頑張らなくてはいけない理由がある。

 「今期から初めて弟子を持ったので、怠けていられない。気は引き締まっています」

 この日、立間とともに場に駆けつけて応援してくれた120期の安井瑞紀だ。仕事と家庭の両立のために弟子は取ってこなかったが、子供の受験も終わって余裕もできた。もうひと頑張りへ意気込むが、今大会の結果により7月とこなめオーシャンカップ出場に当確ランプが点灯。17年平和島ダービー以来のSG出場となりそうだ。

 「30年やってきて、ボートレースがやっと分かってきたかな。今年が始まってから、調子の悪かったここ2、3年とは違う感じがしています」

 最高の結果を児島にもたらしたテラッチ。今年はさらに大きな舞台で輝きを放ちそうだ。

 ◇寺田 千恵(てらだ・ちえ)1969年(昭44)4月11日生まれ、福岡県出身の49歳。岡山支部所属の65期生。89年11月、若松で初出走。デビュー節に初勝利を挙げる。通算6712走1903勝66V(うちG12V)。1メートル57、46キロ。血液型O。

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