【阪神SJ】オジュウは負けない!障害復帰戦へ抜群の反応

[ 2019年3月7日 05:30 ]

石神を背に併せで追い切るオジュウチョウサン(左)(撮影・村上 大輔)
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 9日の阪神スプリングジャンプで障害戦に復帰する“二刀流ジャンパー”オジュウチョウサンが6日、美浦トレセンで最終追い切りを行った。障害での主戦・石神を背に、併せ馬でスムーズな動きを披露。J・G1で5勝、現在3年連続で最優秀障害馬のタイトルを獲得しているジャンプ界の絶対王者が、昨年4月の中山グランドジャンプ(1着)以来約11カ月ぶりの障害戦Vへ万全の態勢を整えた。

 障害重賞出走馬の追い切りが、これほどの注目を集めたケースは過去にないだろう。昨年の後半は平地に挑戦し、2連勝して有馬記念(9着)まで駒を進めたオジュウチョウサン。19年の始動戦に選択した阪神スプリングJの最終追い切りは、大勢の報道陣が見守る中、Wコースで行われた。

 僚馬ライオンボス(4歳1000万)を追走する併せ馬。5Fで2馬身、4Fで1馬身と少しずつ差を詰め、直線では内に進路を取る。鞍上の石神が軽く合図を送るとスッと反応し、楽に併入ゴール。そのまま2コーナーまでトップスピードを維持して駆け抜けた。

 石神は「先週ある程度やったし、輸送も考慮してセーブ気味」と調教意図を説明。続けて「稽古駆けする相手に余裕を持って並べたし、指示通りに動いてくれて乗りやすかった。いつも息づくりを重視して追い切りに乗っている。息さえつくってあげれば、まず負けないと思っている」と、早くもV宣言が飛び出した。

 平地3戦は武豊が手綱を取り、石神が乗るのは昨年4月の中山グランドJ以来。先週2日の障害未勝利戦で落馬して首を痛め、翌3日の騎乗をキャンセルして体調を心配された石神だが「他の馬を障害で跳ばせてみたが、問題なかった」とホッとした表情。「馬が調子いいのに、人間が調子悪いんじゃ話にならないから」と力を込めた。

 9日のレースに向け、きょう7日に阪神へ移動。あす8日にスクーリングを行い、万全の態勢で久々の障害戦に臨む。気になる阪神スプリングJ後については「出られれば天皇賞・春(4月28日、京都)だが、その辺はまだ何とも…。出られないともったいないので中山グランドJ(4月13日)に登録はする」(和田正師)と依然、流動的だ。

 「先週の中山にいたお客さんが“来週は阪神まで見に行きます”と。ありがたいですね。まさにアイドルホース。僕も久しぶりに、しびれさせてほしい」と石神。障害界の絶対王者として、久々でもJ・G2で恥ずかしい競馬はできない。

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2019年3月7日のニュース