林隆之師の躍進支える「馬研究主義」

[ 2019年2月15日 05:30 ]

林隆之師
Photo By スポニチ

 【地方からの風】昨年31勝を挙げ、一昨年の17勝からジャンプアップした林隆之師(46=川崎)。今年もここまで6勝とスタートダッシュを決めている。今年が開業10年目。何があったのか?その胸の内に迫ったが、返ってきた言葉は意外なもの。

 「特に変わったことはしていない。開業からここまでやってきたことはずっと同じ。強いて挙げれば、今は好景気で管理頭数が増えて出走回数が増えたことで勝利数が増えたんじゃないかな」

 そう言ってクールに自己分析した。それでも一昨年214の出走に対して昨年が246。わずか32走増えて14勝の上積みはここまでの努力がかみ合ってきた証拠だろう。

 馬づくりのモットーはメンタル面の強化と体調を見極め、馬の個性に合わせて良さを伸ばしてあげること。また、自分自身は「欲がない」という。目標の勝利数もなければ、勝ちたいレースも特にない。「馬を走らせるのは正解のない世界。自分で答えを探す。これから先もその繰り返しだろうが、それが楽しい。どこへ行っても、みんなに認めてもらえるホースマンになりたい」。その首尾一貫した信念は、かつて「馬優先主義」という言葉がはやったが、このトレーナーの場合は「馬研究主義」。右上がりの成績を見れば、その成果はますます充実していきそうな勢い。次回の川崎は25日から。馬券的中へ目が離せない厩舎となりそうだ。

続きを表示

2019年2月15日のニュース