【京都記念】“転厩効果”で我慢覚えたダッシング

[ 2019年2月6日 05:30 ]

 【東西ドキュメント・栗東=5日】“転厩”といえば、ひと頃はマイナスイメージが大きかったが、最近はその印象が薄れつつある。頭打ちになった馬に刺激を注入して、もうひと花咲かせるという狙いを持った前向きな転厩もある。プロ野球のトレードに似たイメージだ。

 京都記念に出走するダッシングブレイズも昨年11月、斉藤崇厩舎に転厩した。今回が3戦目。徐々に距離を延ばし、新たな一面を引き出そうと懸命だ。田村は嶋津助手を直撃した。「入厩当初は気難しい面があったが使うごとにマシになっている。我慢ができるようになった。前走は逆に“行かない”くらいだから。今なら距離は問題ない」

 これこそ転厩効果。異なる環境で新たな挑戦に身を置くことで馬の気持ちに変化が生まれている。日経新春杯は最下位16番人気ながら後方から脚を伸ばして8着。勝ち馬とは0秒9差。内容は確実に良化している。「今は雰囲気が凄くいい。元々能力のある馬で7歳でもまだやれる。何とか頑張ってほしい」。馬は人間が想像する以上に人間の気持ちを理解する。嶋津助手の熱い思いはきっと伝わるだろう。

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2019年2月6日のニュース