【有馬記念】“二刀流”夢追った障害王者オジュウは9着…2年9カ月ぶり敗戦も武豊「感動した」

[ 2018年12月23日 15:44 ]

<有馬記念>レースを終え引き上げる武豊のオジュウチョウサン (撮影・西川祐介)
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 平成最後のグランプリ競走「第63回有馬記念」(G1、芝2500メートル)が23日、中山競馬11Rで行われ、武豊騎手騎乗の障害界の絶対王者オジュウチョウサン(牡7=和田正一郎厩舎)は9着に終わった。唯一の3歳馬ブラストワンピースが優勝した。

 逃げるキセキを追いかける形で競馬を進め、4コーナーでは見せ場も作ったオジュウチョウサンだったが、直線半ばで力尽きた。最後まで内から抵抗したが9着に終わった。鞍上の武豊は「一生懸命走ってくれた。4コーナーの走りには感動しました。すごい馬だと改めて感じました。今年の有馬記念を盛り上げたナイストライだったと思います」とパートナーをねぎらった。

 障害ではG1・5勝を含む9連勝中。向かうところ敵なしだったオジュウチョウサン。有馬記念出走に向けて今年7月に平地に再転向し、平地2連勝で夢をつなぎ、ファン投票3位で出走権を獲得。しかし、初対戦となった一線級の相手に返り討ちにされた。

 史上初の平地&障害G1W制覇に挑んだ同馬が巻き起こしたフィーバーは本物だった。平地では条件馬の身ながら単勝は5番人気。障害馬として初めてグッズになり、現在30種類を超える。この日、午前7時30分の開門時間(昨年と同様)には760人の徹夜組も含め、昨年を大きく上回る5170人のファンが列をつくった。

 偉業とはならなかったが、「夢を背負って、という思いがある」と騎乗を決断した武豊同様、障害界のスターホースと陣営が夢を追いかけた姿に胸を打たれたファンも多かったはずだ。

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