【中山大障害】バロンV 石神、オジュウへエールの白星

[ 2018年12月23日 05:30 ]

ニホンピロバロンで中山大障害を制した石神=左(撮影・沢田 明徳)
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 「第141回中山大障害」が22日、中山競馬場で行われ、3番人気のニホンピロバロンが2年3カ月ぶりのVでJ・G1初制覇を果たした。初コンビの石神は16、17年オジュウチョウサンに続き同レース3連覇。管理する田所師は平地・障害を通して初G1制覇となった。

 有馬記念に出走するかつての相棒に最大級のエールだ。「何だかいろいろと疲れた。最後は何とかしのいでくれと。レースが終わってホッとした」。大きくはき出した息と共に石神の口から本音がこぼれた。アップトゥデイトとミヤジタイガがやり合う展開の中、3番手から抜け出す瞬間を待った。最後は後ろから迫るタイセイドリームを鼻差退けてゴール。戦前に「オジュウに頑張ってほしい。僕は僕で前日に頑張る」と話していた通り、最高の結果でバトンをつないだ。

 オジュウの平地転向を告げられたときはショックだった。だが気持ちを切り替え、裏方として寄り添い続けた。父の兄弟子だった田所師からバロンの騎乗を依頼され、自身の大障害3連覇にも心を燃やした。

 「来年は(J・G1)7連勝を頑張る。僕のレースは終わったので、あとはオジュウを応援したい」。進む道は違えど心は共に。俺はやったぞ、次はお前の番だ。そんな石神のエールがオジュウに届くはずだ。

 ◆ニホンピロバロン 父フサイチリシャール 母ニホンピロアニカ(母の父キャプテンスティーヴ)牡8歳 栗東・田所厩舎所属 馬主・小林百太郎氏 生産者・北海道新ひだか町福岡清氏 戦績48戦10勝(うち障害11戦7勝) 総獲得賞金2億7397万3000円(平地、障害を含む)。

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