【朝日杯FS】丹内サーパスさあ勝つ!G1制覇へ4度目の挑戦

[ 2018年12月14日 05:30 ]

馬場入りする丹内祐次(撮影・村上 大輔)
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 2歳王者決定戦「第70回朝日杯FS」の出走馬15頭が13日、決まった。デビュー15年目の丹内祐次(33)が悲願のG1初制覇に夢を膨らませている。パートナーのマイネルサーパスは前走・きんもくせい特別(福島)でレコードVを飾り、勢い最高潮で参戦。メンバー屈指の切れ者とあって、G14度目の騎乗となる丹内もビッグな手応えを得ている。夢は念願のG1初制覇を飾ってのダービー参戦だ。朝日杯FSの枠順は14日、確定する。

 脂の乗った33歳。マイネルサーパスで朝日杯FSに挑む丹内は、4度目のG1騎乗に心を躍らせている。

 初めて手綱を任された前走・きんもくせい特別は道中後方から4コーナー手前で一気に外をまくり、見事な差し切り劇。勝ち時計1分46秒2は堂々の2歳コースレコード。丹内は「早めに先頭に立つと物見をしたり、ブレーキをかけたりするので前に目標を置く形で進めた。当時の福島は時計が出やすい馬場だったけど、従来の記録を2秒も更新は凄い。能力の高さを感じた」とホレ込んでいる。

 実は朝日杯とは浅からぬ縁がある。デビュー2年目の05年。矢野照正厩舎のスロクハイネスで参戦予定だった。ところが、レース前日に出走取り消し。「矢野先生には弟子のようにかわいがっていただきました。初めてのG1騎乗でめちゃくちゃうれしかった。その分、取り消しの報告を受けた時はショックだった」

 それでも、地道に技量を磨き、8年目の11年天皇賞・春(コスモメドウ)でG1初騎乗。昨年はトラスト(8着)で夢にまで見たダービー初騎乗を果たした。「ダービーは素晴らしい雰囲気だった。こういうチャンスはなかなか巡ってこないけど、毎回のように乗りたい…。そう感じました」

 相棒のサーパスは2戦連続で最速上がり3Fを駆使している切れ者。さらに自身のJRA重賞2勝(15年マーチS=マイネルクロップ、16年函館記念=マイネルミラノ)を記録する「マイネル」の愛着深い勝負服。悲願G1初制覇の機は熟している。鞍上は「G1騎乗4度目ですが、これまで3戦より人気になると思う。自分の気持ちはいつもと変えず、敏感な馬なので仕掛けどころだけに集中したい。馬が近くにいると、真面目に走ってくれる馬。長くいい脚を使える長所を生かしたい」と目を輝かせた。

 2歳王者決定戦の朝日杯は来春ダービーにつながる大きな道。「トラストも賞金を積み重ねることでクラシックに行けた。マイネルサーパスでダービーに行きたいです」。大きな夢を胸に抱き、丹内は阪神に乗り込む。

 ◆丹内 祐次(たんない・ゆうじ)1985年(昭60)11月5日生まれ、北海道函館市出身の33歳。美浦・清水美波厩舎から04年デビュー。現在はフリー。04年3月6日中京のディヴァインリー(12着)で初騎乗。同年4月10日福島のスピードタイガーで初勝利。JRA通算6875戦261勝(13日現在)。JRA重賞は15年マーチS、16年函館記念の2勝。1メートル65、47キロ。血液型O。

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