【Deep香港】世界に知らしめろ「最高」トレセンの価値

[ 2018年12月8日 05:30 ]

芝の坂路がある従化トレーニングセンター(The Hong Kong Jockey Club提供)
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 香港ジョッキークラブ(HKJC)が「世界最高クラスの施設」と胸を張るのが今年8月28日に開場した従化トレーニングセンター(CTC)。同クラブCEOのウインフリード・エンゲルブレヒト・ブレスケス氏が「香港競馬の歴史で最も重要な節目の一つ」と語るほどのビッグプロジェクトだった。

 新トレセンは香港から約200キロ離れた中国本土の広東省に建設。シャティン競馬場から一般道と高速道で約4時間と離れているが「水と空気がおいしく競走馬にとって最高の環境」(HKJC関係者)。約660の馬房があり、日本の東西トレセン同様に厩舎スタッフの寮が併設される。

 最大の目玉は全長1100メートルに及ぶ芝の坂路。香港の調教で坂路が導入されたのは初。騎手や調教師の意見を参考に造られ、香港を代表するトップトレーナーのJサイズ師も「芝の坂路は理想的」と後押し。同トレーナーが香港スプリントに送り込む愛馬4頭は新トレセンで調教。上位独占を決めるようなら、その存在価値を全世界に知らしめることになりそうだ。

 馬場材にウッドチップを使用している日本と比べると手入れは大変だが「HKJCは芝の管理がうまいから大丈夫」と地元調教師は話す。最新の「ロンジンワールドベストレースホースランキング」で6位タイのビューティージェネレーションを筆頭に5頭がベスト50入りしている香港馬。芝坂路効果で短距離王国から競馬王国へと成り上がるか。

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2018年12月8日のニュース