【香港ヴァーズ】クロコ軽快リハ、陣営「完璧」逃走Vだ

[ 2018年12月5日 05:30 ]

日本馬の先陣を切って追い切ったクロコスミア
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 海外でも先手必勝だ。今年の海外馬券発売ラストを飾る香港国際競走が9日、シャティン競馬場で行われる。昨年は3年ぶりに日本馬の優勝なし。今年は4競走に9頭がエントリーしたが、香港ヴァーズ出走のクロコスミア(牝5=西浦)が4日、シャティン芝コースで日本勢の先陣を切って追い切った。その脚質同様に仕上げでも先手を打ち、大一番に備えた。

 チーム・ジャパンの先陣を切って最終追いを行ったのは、逃げ馬クロコスミアだった。日本馬を含めた外国馬が内側のAWコースでキャンター調整する中、ただ1頭、シャティン競馬場スタンド前の芝コースに現れた。残り800メートルから軽快にスピードを上げていく。2Fごとのラップは25秒7→23秒3をマーク。四肢がしなやかに伸び、シャティンの馬場にフィットしていることが明らかに分かった。首もリズミカルに使い、コンディションの良さをうかがわせた。

 手綱を取ったのは海外で武者修行を続ける坂井瑠星(レースは岩田)。この馬への騎乗は初めてだ。「半マイルからペースを上げていって、やり過ぎないようにとの指示。乗った感じの雰囲気も良かった。指示通り乗れたし、いい動きだったと思う」と感触を伝えた。

 クロコスミアにとっては春のドバイターフ(7着)に続く、2度目の海外遠征。同行する西浦昌一助手は「これまで馬体回復に努めてきたが、今日は完璧な動きを見せてくれた。環境にも順応してくれている」と順調ぶりに目を細めた。

 管理する西浦勝一師はジョッキー時代に日本の騎手として初めてジャパンC(84年カツラギエース)を制し、新聞は「世界の西浦」と書き立てた。世界を知る男が再び、思い切った“逃げ”で国際舞台を盛り上げる。

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2018年12月5日のニュース