【ジャパンC】ダイヤモンド、復活へ輝く兆し 池江師も合格点

[ 2018年11月22日 05:30 ]

CWコースで他厩舎の併せ馬をも抜き去ったサトノダイヤモンド(右)
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 ジャパンCの最終追いで栗東の注目を集めたのは“復活”を期すサトノダイヤモンドだ。前哨戦の京都大賞典を久々の勝利で飾り、その兆しは十分。CWコースでの動きは全盛期に及ばずとも、間違いなく春以上と思わせる雰囲気。牝馬3冠アーモンドアイの連勝を止め、3つ目の勲章を狙える仕上がりだ。

 果たして完全復活はあるのか!?秋の始動戦となった京都大賞典で昨年3月の阪神大賞典以来、実に1年半ぶりの勝利を手にしたサトノダイヤモンド。これで復活とする声もあるが、全盛期のパフォーマンスを思えば、まだまだ物足りない勝ちっぷりだった。

 「若い頃のピークに戻すのは大変なことですが、何とか戻したい。レースの日まで、ダイヤモンド本来の走りができるようにやっていくだけです」

 共同記者会見に出席した池江師は、偽らざる心境を口にした。

 大一番に向けた最終追いはCWコース併走で、僚馬のトゥザクラウン(4歳1000万)を2馬身追走。馬なりで内からかわすと、最後も促す程度で4F53秒1〜1F11秒4をマーク。全盛期ほどの弾力感はなかったが、それでもトレーナーは合格点を与える。

 「3週連続で長めにやっているから、最終追いは短めに馬なりで。キビキビとした動きだったし、スッと反応して先着できた。いい頃に戻りつつありますよ」

 3歳時に菊花賞と有馬記念を制して“ダイヤモンド時代”の到来を予感させたが、天皇賞・春でレコード決着の3着に走った代償か、その後は不振が続いた。凱旋門賞で15着に大敗。今年の春3戦も金鯱賞3着、大阪杯7着、宝塚記念6着と結果を残すことができず。前走の京都大賞典はようやくの白星だった。トレーナーは「春も悪くはなかったけど、活気がなかった。レースを途中でやめるところもありましたからね」と回顧している。

 今この時も、決して絶好調ではない。ただ一時期に比べれば、良くなっているのも確か。あとは名手モレイラに託すのみ。「レースはお任せ。マジックマンですからね」と池江師。2年前の有馬記念以来となる3つ目のG1タイトルを…。西の横綱として、意地を見せたい。

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2018年11月22日のニュース