【マイルCS】モズアスコット“超加速”芸術的51秒半

[ 2018年11月14日 19:50 ]

 まるで芸術ともいえる51秒半だった。モズアスコットはルメールを背に、開門直後の坂路に登場。オールドクラシック(5歳1000万)と併せ馬を行った。最初の400メートルを14秒2〜13秒2で入り、そこから一気にギアチェンジ。後半の400メートルを12秒1〜12秒0と“超加速”。しかも、ルメールの手は動かない。実にリズミカルなフォームでスーッと登板。前進気勢もおう盛。僚馬に2馬身差をつけてフィニッシュした。ルメールは上積みにポイントを置いて切り出した。

 「前走のスワンSは休み明けでした。いい脚を使ったけど、最後は疲れた。負けたけど、いい競馬はできた。今回の追い切りは自分から良く動いていました。時計も出たし、フットワークに息と問題はない。全体的にパワーアップしています」

 前走はエンジンがかかるまで時間がかかった。ラスト1Fからエンジン点火。“さすがG1馬”と思わせる脚を見せたが、ゴール前でわずかにロードクエストに差された。馬体重はプラス10キロ。良化の余地を十分に残していた。矢作師も「間違いなく(状態は)上がっています」と力強い。そして前走を振り返った。

 「負けてはいけないと思っていたけど、調教だけでは仕上がり切れない部分もあった。他の馬より2キロ背負ってもいましたからね」

 先週の金曜日に坂路で4F51秒1〜12秒2を出している。そして今回が4F51秒5と猛時計を連発。「52秒台を想定していたけど、少し速くなった。それでもクリストフ(ルメール)は無理はしていないと言っていた。馬体に大きな変化はないけど、普段の並脚とかを見ていると成長を感じます」。厩舎は先週のエリザベス女王杯をリスグラシューで制した。ルメールも先週までG1・4連勝。ジョッキーにも厩舎にも“追い風”が吹く。春秋マイルG1制覇へ、遮るものは何もない。

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2018年11月14日のニュース