いきなり日本でも活躍!優しさあふれるオドノヒューという男

[ 2018年11月9日 05:30 ]

オドノヒュー騎手と彼に甘えるアルファセントーリ
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 【競馬人生劇場・平松さとし】10月27日から11日まで短期免許を取得し騎乗しているコルム・パトリック・オドノヒュー騎手。7番人気のペイシャムートンでいきなり穴をあけて勝利すると、ここまで2週間で26鞍に騎乗して4勝、2着3回、3着3回。勝率15%、連対率27%、複勝率39%(いずれも小数点以下四捨五入)と活躍。

 1980年11月13日生まれだから間もなく38歳。アイルランドのコーク州で生まれた彼は97年にエイダン・オブライエン厩舎から見習騎手としてデビューした。01年には準重賞初勝利。翌年にはスパルタクスに騎乗してフィーニクスSを優勝。自身初のG1制覇を成し遂げた。

 10年にはジョシュアツリーでカナディアン国際(G1)を勝つと、その次走でジャパンCに挑戦(10着)するため来日。11年にはトレジャービーチでアイルランドダービーも勝った彼は今夏、日本でも注目を集めた。JRAで馬券が発売されたジャックルマロワ賞(仏G1)を彼が騎乗するアルファセントーリが1番人気に応えて優勝。デビューから騎乗する同馬とG1・4連勝を飾ったのは記憶に新しい。

 私はこの夏、欧州に滞在し、同レースの出走各馬の陣営を取材した。その際、アルファセントーリとのつながりはオドノヒュー騎手だけだった。そこで彼に連絡をすると、同馬を管理するハリントン師に話を通してくれ、本人が調教で騎乗する日も教えてくれた上で厩舎を案内してくれた。

 ジャックルマロワ賞勝ちは彼にとって初めてのフランスでのG1勝利。感慨深そうにしていたレース後の表情が忘れられない。また、武豊騎手がJRA通算4000勝を達成した際も、真っ先に「ユタカにおめでとうと伝えてください」と連絡があった。心優しい彼の騎乗をこれからも楽しみたい。

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2018年11月9日のニュース