【門別】的場 馬産地で感謝の“ダンス”復興支援レース沸かせた

[ 2018年11月2日 05:30 ]

被災地からの招待客と記念撮影する(後列左から)赤岡(高知)、吉原(金沢)、的場(大井)、ルメール、福永、戸崎
Photo By スポニチ

 勝てなかった。それでも、アラ還ジョッキーの勇姿が被災地のファンに元気と勇気を与えた。

 「(支援レースへの騎乗)招待を受けて本当に感謝している。勝つことはできなかったが、地震で大変だった方に少しでも喜んでもらえるよう、一生懸命に騎乗しました」

 的場にとっては、10年10月14日以来、8年ぶりとなる門別競馬場での騎乗。日本記録の7152勝を達成したレジェンドの存在感は、北の大地でも圧倒的だった。観客との距離が近い門別。赤・胴白星散らしの勝負服を見つけたファンから「的場さ〜ん、頑張って〜」とアイドル並みの黄色い声援が飛ぶ。柵越しに即席サイン会。次から次へと手渡される色紙を受け取り、握手攻めにも笑顔で応じた。この日は地震の被害が甚大だった近隣の厚真、安平、むかわの各町からツアーで参加した約70人も観戦した。エキストラ騎乗の5Rでは4着。復興支援2競走の8Rは8着、9Rも4着に終わったが、馬上で激しく舞う“的場ダンス”に、場内からは大きな拍手が湧き起こった。

 日本を代表する馬産地を直撃した北海道胆振東部地震。道内の牧場80戸以上が、放牧地の地割れや、厩舎に亀裂が入ったりと大きな被害を受けた。門別競馬場もスタンドの窓が割れるなどの被害で、計7日間の開催中止に追い込まれた。断水が10日間続き、場内の約800頭の飲み水が確保できず地下水でしのいだこともあった。「一日も早い復興を願っています」。最後にそう話した的場。次は、これまた8年ぶりのJRA参戦となる4日のJBCクラシックで勝利を届ける。

続きを表示

この記事のフォト

2018年11月2日のニュース