【菊花賞】バンガード、松元師へ有終&バースデーの大輪を

[ 2018年10月19日 05:30 ]

馬房でリラックスした表情を見せるカフジバンガード
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 【G1ドキュメント・栗東=18日】ラスト1冠に間に合った。カフジバンガードは前走・能勢特別を快勝。1000万をクリアした。春はスプリングS6着、青葉賞9着でGI切符に手が届かず。仮に賞金900万円のままなら抽選対象になっていただけに貴重な1勝。柏原は吉田厩務員の元へ。前走を振り返りつつ、この中間の状態を伝えた。

 「道中スッと2番手につけて手応え通りの伸び。いい内容で勝ってくれた。その後も具合はいいよ。毛づやなんかもニスを塗ったみたいにピカピカやから」

 今年57歳の吉田厩務員は、かつてバンブーアトラスの担当スタッフとして82年日本ダービー勝利。あの年、順調に夏を越して秋を迎えたが神戸新聞杯3着後にアクシデントに見舞われた。「右前のスジを傷めてしまって…」。2冠制覇を懸けた菊花賞への出走はかなわず志半ばで引退、種牡馬入り。「俺はあれからずっと菊花賞への思いを募らせているんやわ」。普段は穏やかなベテランの口調が珍しく熱を帯びた。

 松元厩舎は来年2月末にトレーナーが定年引退で解散。松元師はレース当日、10月21日が70歳の誕生日だ。くしくも前回参戦した07年菊花賞も10月21日。バースデーVの期待を背負ったアルナスラインは、アサクサキングスの頭差2着に敗れた。「今年の菊花賞は厩舎のラストクラシックで、しかも、また先生の誕生日。簡単にはいかんやろうけど何とか結果を出したい」。そのためにも、まずはベストの状態で送り出すだけ。日々やるべきことをキッチリこなして静かに決戦の時を待っている。

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2018年10月19日のニュース