【京都大賞典】ダイヤ　１年半ぶり輝いた！復活Ｖで秋の主役名乗り

＜京都大賞典＞川田を背に直線で抜け出し、鮮やかに勝利したサトノダイヤモンド（左）（撮影・平嶋　理子）
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　失意の凱旋門賞から１年、サトノダイヤモンド（牡５＝池江）が輝きを取り戻した。「第５３回京都大賞典」が８日に京都競馬場で行われ、川田将雅（３２）と新コンビを組んだＧ１・２勝馬が直線鋭く伸びて快勝。昨年の阪神大賞典以来となる重賞６勝目で完全復活をアピールし、古馬王道路線の主役の座に返り咲いた。

　秋晴れの下、強いサトノダイヤモンドが帰ってきた。勝負どころの下り坂で人気を分け合ったシュヴァルグランの背後から差を詰めると、直線半ばで先頭に立ち後続を完封。実に１年半ぶりの復活Ｖ。新コンビの川田は「これだけの馬ですし復活してくれて何より。無事に勝つことができてホッとしています」と喜びをかみしめた。

　ウインテンダネスが大逃げする中、中団で流れに乗った。鞍上は「ダイヤモンドが選ぶ位置で競馬をしようと思っていました。少し早めに動く形になったが、馬も行く気になっていたし任せました」とＧ１・２勝のパートナーを信頼。人馬一体で勝利をモノにした。

　秋初戦に向け、追い切り日以外も川田がまたがってコンタクトを取った。池江師は「“左トモがもうひとつ踏ん張り切れない”と指摘を受けた」と明かした上で「川田くんから“平日も乗るんで”と言ってくれたし、左トモを使えるように意識してやってくれた。その効果もあったと思う」と鞍上を称えた。

　３歳で挑んだ１６年有馬記念でキタサンブラックを差し切り、ダイヤモンド時代の到来を予感させた。だが４歳初戦の阪神大賞典を制して以降は未勝利。昨秋は凱旋門賞にも挑戦したが１５着に惨敗した。帰国後も“後遺症”で３連敗を喫していたが、秋初戦で好スタート。池江師は「レース後の息遣いもまだきれいな呼吸音をしていない。まだ良くなる余地はあると思う」と上積みを期待していた。

　この後はジャパンＣ（１１月２５日、東京）から有馬記念（１２月２３日、中山）へ。川田は「ＪＣまでに何とか（状態を）戻せるようにと思っていましたが、思っている以上に早く戻っていました。この馬にふさわしい輝きを取り戻せるように、これからの時間を過ごしていきたい」と力を込めた。新たなパートナーと得た久々の勝利の感触が、ダイヤモンドをさらに強くする。

　◆サトノダイヤモンド　父ディープインパクト　母マルペンサ（母の父オルペン）牡５歳　栗東・池江厩舎所属　馬主・サトミホースカンパニー　生産者・北海道安平町ノーザンファーム　戦績１６戦８勝（海外２戦０勝）　総獲得賞金８億６６２４万６９００円。